京都市の景観条例|内容、デザイン(色彩、高さなど)、該当地域などわかりやすく解説

京都市の景観条例の内容や該当地域を詳しく解説

京都市で家を建てるなら景観条例の確認が必要」と知り、景観条例の内容、家づくりへの影響などがわからずお困りではないでしょうか。

景観条例の内容は複雑ですし、京都市が公表している資料も多数あります。すべてを把握するのは難しいと感じますよね。

そこで京都市の景観条例を熟知し、ご家族の強力なサポーターとして家づくりをしている『三都の森』が、景観条例についてわかりやすく解説します。

コラムのポイント
  • 京都市の景観条例の概要を確認しましょう。
  • 京都市の景観条例が家づくりにどのように影響するかを、わかりやすく紹介します。
  • マイホームのための土地探しをしている方へ、目当ての土地にどのよう制限があるかを調べる方法を紹介します。

景観条例の全体像・家づくりへの影響を把握した上で理想の家づくりをするために、ぜひ最後までごらん下さい!

京都市の景観条例とは|条例の内容、申請、事前相談などわかりやすく解説

京都の景観条例の内容や申請、事前相談などの方法をチェック

実は「景観条例」という名前の条例はありません。

京都市は京都特有の歴史・伝統文化などを後世に伝えるために、複数の条例・制度を土台として「新景観政策」を実施しています。

この複数の条例・制度をまとめて、「景観条例」と広く認識されています

〈参考〉京都市 京都市の景観政策

京都市の景観条例の歴史|いつから始まった?

京都市は1930年代から景観に関する制度を定めて実施してきましたが、時代の流れとともに多くの貴重な景観資源が失われてきました。

そこで2005年頃より学識者・市民等で構成した審議会で景観に関する規制等を審議し、2007年に「新景観政策」を実施することとなりました。

新景観政策の土台となっている条例・制度は、以下のとおりです。

条例・制度 内容
  • 高度地区の指定制度
建物の高さ関連
  • 京都市風致地区※条例
  • 美観地区※等のデザイン基準など
建物等のデザイン関連
  • 眺望景観創生条例
眺望、借景関連
  • 優れたデザインの屋外広告に対する支援制度
屋外広告関連
  • 歴史的な建物を指定する制度
  • 歴史的建築物の保全・再生に対する助成制度
歴史的町並みの保全、再生
  • 建物等に対する支援制度
マンション建替えや耐震診断に対する支援

※風致地区、美観地区などの「地区」は、京都市が定めた「景観地区(景観を守るべき地区)」をさらに細かく分けたものです。

〈参考〉京都市情報館『「新景観政策」時を超え光り輝く京都の景観づくり』

京都市は「建物は個人財産だけど、景観は公共の財産」という考えのもとで、現在の新景観政策を実施しています。

今回の記事で理解を深めて、家づくりのプランを検討して頂けると幸いです。

※以下、新景観政策の土台となっている複数の条例・制度などを総称して「景観条例」と表記します。

 

風致地区については、こちらの記事で詳しく確認できます。

〈関連ページ〉京都市の風致地区|条例の概要、風致地区はどこなのか、住宅建築時の申請内容など解説

景観条例の該当地域に建物を建築するなら「事前相談」、「申請」が必要

上記一覧表のとおり、京都市で「建物の建築」、「古くからある建物の保全・再生」などをする際には、さまざまな条例・制度を考慮する必要があります。

一方で、景観条例に当てはまらないデザイン・素材であっても、京都の景観・イメージに合う優れたデザインが生まれる可能性がありますよね。

そこで景観条例による規制がある地域で建物の建築・保全・再生などをする前には、以下のような手続き必要です。

  • 京都市への事前相談
  • 必要に応じた申請手続き など

 

個人の住宅建築、事業所、店舗など用途に関わらず手続きが必要という点にご注意下さい。

 

京都市での家づくりを検討していて、「景観条例についても疑問を解決しながら丁寧に家づくりを進めたい」とご希望の方は、三都の森がご相談を承ります。

三都の森は京都の歴史とともに後世に残る&ご家族に愛される家づくりをし、住宅建築後もご家族の大切な家をサポートし続けます。

お気軽にお問い合わせ下さい。

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京都市の景観条例に該当する地域で家づくり|デザインの基準を紹介

京都の景観条例該当地域のデザイン基準について

>施工事例:京都市左京区|モデルハウス|光が降り注ぐ吹抜けリビングとアウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅

景観条例のデザインに関する制限には、大きく分けて3つの種類があります。

  • 共通基準:すべての景観地区(風致地区、美観地区など)に共通する基準
  • 地区別基準:景観地区ごとの基準
  • 規模別基準:地区別基準の中の建物の高さ・階数に応じた基準

景観条例該当地域での住まいのデザイン設計

今回は家づくりのために事前に知っておいて頂きたい基準をピックアップし、わかりやすく紹介します。

色彩

色彩に関しては、屋根・外壁などに対する基準があります。

家の部位 色彩
屋根
  • 【瓦】いぶし銀
  • 【銅板以外の金属板等】光沢のない濃い灰色・黒・濃い茶色(原則)
外壁
  • 【以下の色で明るい色彩はNG】赤系・黄赤系(オレンジ系)・黄系・黄緑系・緑系
家の外に設置する住宅設備
  • 住宅設備と建物の色彩を合わせて調和させる(格子等を設置してもOK)・太陽光発電パネルの色は濃紺
  • 太陽光発電配線等は目立たない色

〈参考〉京都市情報館『美観地区・建造物修景地区等のデザイン基準等

建物の高さ

建物の高さは、地区によって違います。(10〜31m)

〈参考〉京都市情報館『美観地区・建造物修景地区等のデザイン基準等

建物の高さについては景観条例だけでなく「建築基準法」も考慮する必要があるため、詳しくは家づくりを依頼するハウスメーカーに相談しましょう。

 

こちらの記事で、京都市の建物の高さをわかりやすく解説しています。

建物の高さは間取りや外観デザインに直接影響するため、チェックするのがおすすめです♪

〈関連ページ〉京都市の高度地区とは|北側斜線制限の緩和、指定地区の地図などわかりやすく解説

屋根等の形状|太陽光発電を設置できる?

景観条例では「京都の景観とマッチするのは勾配のある屋根」という考えを基本に、屋根の形状や勾配に対する基準を定めています。

例えば、以下のような制限です。

  • 地区ごとの景観に合う屋根勾配が定められている
  • 市街地では切妻屋根が基本

勾配がある屋根形状の種類

屋根に関しては、ほかにも複数のデザイン基準があります。

  • 軒・庇のデザインに関する複数の基準
  • アンテナが建物の最上部を超えるのはNG
  • 太陽光発電の設置はOKだが、目立たない工夫が必要 など

〈参考〉京都市情報館『美観地区・建造物修景地区等のデザイン基準等

「多くの基準を確認して建物外観を考えるのは大変」というイメージが強いと思いますが、実はほとんどの基準が建物外観の洗練されたデザインに役立つものです。

基準を守ることで、太陽光発電パネルのような工業的なデザインも違和感なく建物になじみます。

店舗併用住宅では看板にも注意が必要

住宅の一部を店舗や事務所として使うことを想定している方もいらっしゃると思います。

景観条例では、看板(屋外広告)についても「京都の景観に合う美しさ」・「歴史に見合う品格」を求めていることを、覚えておいて頂けると幸いです。

 

また店舗や事務所併用住宅に関しては、建築場所によって業種や規模の制限があります。

こちらの記事で詳しく紹介しているので、気になる方はぜひごらん下さい。

〈関連ページ〉京都市の用途地域|用途地域マップの検索方法、問い合わせ先、住宅の規制など簡単解説

 

京都市の景観条例が建物のデザインに与える影響を紹介してきました。

和風なデザインがベースですが、最終的には「京都の景観・イメージに合う」ことが重要なので、実はモダンなテイストも取り入れた家づくりが可能です。

例)三都の森の施工事例

京都市の景観条例該当地域内でこだわりのマイホームを建てる(施工実例:京都市中京区|新築|Y様邸)

>施工事例:京都市中京区|新築|Y様邸

三都の森には、ほかにも個性を持ちながら京都の景観・イメージに溶け込むおしゃれな施工実例が多数あります。ぜひごらん下さい♪

施工事例

 

京都市情報館『京の景観ガイドライン』では、京都の景観政策の全体像をまとめた「全体計画編」と「建築物の高さ」「建築デザイン」「眺望景観」「広告物」それぞれの詳しい基準等が確認できます。

三都の森では、京都の個性と特色を生かした、お客様の理想に寄り添うおしゃれな家づくりをサポートしています。

期間限定公開のモデルハウスでは、景観条例に合わせた住まいのイメージや展示場ではわかりにくいリアルな設計が見られますので、ぜひご予約の上お越しください。

三都の森のモデルハウス

 

京都市の地図で景観条例に該当する地域を確認

京都市でマイホームのための土地探しをしていて、「目当ての土地が景観条例に該当するのかを知りたい」方が多いと思います。

京都市内の場所を特定して制限を確認する方法があるので、以下で紹介します!

 

まずは、京都市公式のまちづくり情報発信サイト「京都市都市計画情報等検索ポータルサイト」を開きます。

京都市の景観条例の内容や該当地域を詳しく解説

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

「景観」をクリックします。

②京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

「京都市景観情報共有システム」が表示されるので、「利用する」をクリックして下さい。

③京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

利用規約が表示されるので、確認しましょう。

④京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

内容を確認しながら下へスクロールし、問題なければ「同意します」をクリックしましょう。

⑤京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

「京都市景観情報共有システム」画面が表示されるので、「利用する」をクリックして下さい。

⑥京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

検索画面が表示されます。検索窓に住所を入力・「住所で探す」・「駅名で探す」などで住所を指定できます。

⑦京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

今回は例として、「住所を探す」から北区出雲路松ノ下町の景観条例情報を確認します。

「松ノ下町」の文字をクリックして下さい。

⑧京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

検索した地域の地図が表示され、赤枠箇所で景観条例情報を確認できます。

⑨京都市景観条例該当地区の調べ方

〈出典〉京都市都市計画情報等検索ポータルサイト

ピンポイントで景観条例情報が確認できるので、ぜひ活用してみて下さい!

まとめ

京都市の景観条例を理解したこだわりの家づくり(施工実例:京都市北区|新築|S様邸)

>施工事例:京都市北区|新築|S様邸

京都市の景観条例について概要を確認し、家づくりに関する制限や基準をピックアップして紹介しました。

京都市では家づくりの過程で、多数の条例・制度を考慮する必要があります。

今回の情報を参考にしながら土地探しとマイホームプランを同時に進め、スムーズに理想の家づくりを実現して頂けると幸いです。

またハウスメーカー選びも重要です。

できれば京都市の景観条例を熟知し、土地探しの段階から、マイホーム完成までの道のりを一緒に歩んでくれるハウスメーカーを選んで下さい。

京都市での注文住宅は地元に強い工務店で!

京都市での注文住宅は地元に強い工務店

京都市に住宅を新築する際には、全国どの地域にもある都市計画法の他に、京都独自の景観に対する基準を踏まえて家づくりを進めなくてはなりません。その為、京都市の景観条例を熟知している地元の工務店での家づくりが安心です。

地元の工務店が公開しているモデルハウスを見学すると、景観条例を守って建てられた家の雰囲気をつかめます。期間限定で公開しておりますモデルハウスにお気軽に足をお運びください。

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三都の森は京都市左京区のハウスメーカーです。

京都市左京区|モデルハウス | Bayern-S

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三都の森((株)ディー・ファー)

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