【京都市の太陽光補助金】令和5年2月まで申請継続
令和4年12月の時点では国の太陽光発電への補助金は終了しています。令和5年の公募は3月中旬からになると予想されます。一方、令和4年9月15日に交付申請が始まった京都市の太陽光補助金は、令和5年2月28日まで、継続して申請できます。
新築時に太陽光発電を計画されている場合には、補助金を活用して家づくりをしませんか?
省エネで快適な家|健康住宅にするポイント |
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目次
京都市・太陽光補助金の概要
京都市では、京都市地球温暖化対策条例(*1)に基づき、一定規模以上の建築物(*2)の新築又は増築時に、太陽光発電設備等の再生可能エネルギー利用設備を設置するよう義務付けています。
(*1) 「京都市地球温暖化対策条例」は、平成16年に制定された全国初の地球温暖化対策に特化した条例です。「2050年二酸化炭素排出量正味ゼロ」を最終目標に、2030年度までに2013年度と比較して温室効果ガス排出量40%以上削減する取り組みを進めています。
(*2)一定規模以上の建築物とは、延床面積10㎡以上の建築物を指し、延床面積によって義務規定が増えていきます。
一般的な戸建て住宅の規模である35坪(およそ116㎡)~40坪(およそ132㎡)に求められる義務規定では、10平方メートル以上の建築物の設計を行う建築士に対して、再生可能エネルギー利用設備の設置の促進が義務付けられています。
一方、建築主に対しては努力義務が課せられています。その為、京都市では家庭における太陽光発電設備の設置を増やす為に、太陽光発電設備と太陽光発電設備に付帯する蓄電池の設置費用を支援する補助金の交付を行っています。
募集概要
(1)補助対象者
ア 京都市内に延床面積300㎡以上の建築物(特定建築物及び準特定建築物)を新増築する場合において、太陽光発電設備を条例に定める基準量を超えて設置する民間事業者又は個人
イ アに付帯する設備として蓄電池を設置する民間事業者又は個人
(2)補助対象設備及び補助金額等
補助対象設備 | 補助率等 | 補助額 |
太陽光発電設備 | 5万円/kW
※1kW以上 上乗せ設置する方が対象 |
ア.設備導入量に補助率を乗じた額
イ.上乗せ分の設備を設置する費用 ウ.補助上限450万円
ア、イ、ウのいずれか低い額 |
蓄電池
(太陽光発電設備に付帯する設備。同時申請のみ) |
1kWh当たりの
導入費用の1/3 (工事費込、税抜) |
ア. 設備を設置する費用の1/3
イ. 設備導入量に以下の価格を乗じた額 家庭用:5.1万円/kWh 業務用:6.3万円/kWh ウ.補助上限100万円 (災害時に地域で電力を提供する場合は、上限200万円)
ア、イ、ウのいずれか低い額 |
補助対象設備及び補助金額 |
(3)主な補助要件
ア 太陽光発電設備
(ア)FIT制度又はFIP制度の認定を取得しないこと。
(イ)補助対象設備で発電した電力量の一定割合以上を自家消費すること(業務用:50%、家庭用:30%)。
イ 蓄電池
(ア)本補助金で導入する太陽光発電設備の付帯設備として設置すること。
(イ)停電時のみに利用する非常用予備電源でないこと。
ウ 期間
(ア)補助対象設備に関する工事請負契約の締結日が、令和4年5月30日(月曜日)以降であること。
(イ)令和5年3月15日(水曜日)までに補助対象設備の工事を完了し、実績報告を提出できること。
交付申請の受付期間
令和4年9月15日(木曜日)~令和5年2月28日(火曜日)午後5時 (ただし、予算額に達した時点で受付終了)
引用:令和4年度京都市建築物の太陽光発電設備等上乗せ設置促進事業補助金の募集開始について
太陽光発電と省エネ住宅やZEHとの関係
太陽光発電は、二酸化炭素を排出することなく、太陽の光エネルギーを電気に変換する発電の方法です。現在の社会において電気は必要不可欠ではありますが、同時に二酸化炭素排出量が増え、地球温暖化が進むという世界が直面している問題を発生させています。京都市が取り組みを進めている二酸化炭素排出削減も、この問題解決の為の取り組みの一環です。
省エネ住宅=家庭での消費電力を減らす
近年、国は、二酸化炭素排出削減と同時に「家庭での電気の消費量を減らすことを目的とした家づくり」への取り組みも進めています。消費する電力が増えるほどエネルギーの問題は増加していきます。その為、消費する電力を削減できれば、社会的なエネルギーの問題解決に役立つと同時に、各家庭の家計にも光熱費の節約というメリットが生まれます。
数十年前から企業での省エネは行われてきました。そしてここ数年には、これに加えて家づくりという面からの省エネへの取り組みも進められています。住宅の断熱性と気密性を高め、深い軒の屋根などで日射遮蔽をすることで、家庭での省エネを進めていくという家づくりです。なぜなら、家庭でのエネルギー消費のうち、約30パーセントを冷暖房が占めているからです。
もし、暖かさや涼しさが逃げない家、寒さや暑さが侵入しない家であれば、冷暖房に使うエネルギー消費量は大幅に削減することができます。このような住宅にする為に必要な基準は、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)や低炭素建築物の認定基準に定められています。
ZEH=省エネ+太陽光発電
ZEHは、家庭で使うエネルギーを減らすことと、家庭で使うエネルギーを家庭で創ることを同時に実現させる住宅です。そして、家庭で使うエネルギーを家庭で創ることに役立つ設備が太陽光発電です。
断熱と気密、日射遮蔽によって、使用するエネルギーの量を減らすことと、太陽光発電でエネルギーを創ることを同時にすると、家庭でのエネルギー使用量を0にすることができます。
それは、社会的には地球温暖化対策の一環である二酸化炭素排出削減に貢献し、家庭の経済にとってはゆとりを生み出します。新築時には太陽光発電や蓄電池などの設置の為、建築費が嵩むという面があります。ただ、暮らし始めてからの電気代が節約できることと、売電収入を得られることを考えると、経済的なメリットが続きます。
ZEHのメリット
(1)経済性
高い断熱性能や高効率設備の利用により、月々の光熱費を安く抑えることができます。さらに、太陽光発電等の創エネについて売電を行った場合は収入を得ることができます。
(2)快適・健康性
高断熱の家は、室温を一定に保ちやすいので、夏は涼しく、冬は暖かい、快適な生活が送れます。さらに、冬は、効率的に家全体を暖められるので、急激な温度変化によるヒートショックによる心筋梗塞等の事故を防ぐ効果もあります。
(3)レジリエンス
台風や地震等、災害の発生に伴う停電時においても、太陽光発電や蓄電池を活用すれば電気を使うことができ、非常時でも安心な生活を送ることができます。
引用:経済産業省 資源エネルギー庁 家庭向け省エネ関連情報 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
経費節減効果
一般社団法人ソーラーシステム振興協会の試算によると、都市ガス給湯器と比較して、住宅用ソーラーシステム(集熱面積:6㎡)では年間33,070円、太陽熱温水器(集熱面積:3㎡)では16,756円の節約効果があります。
引用:京都府・京都市条例に基づく再生可能エネルギー導入・設置等に係る建築士の説明義務制度の手引令和3年3月京都府・京都市
太陽光発電は新築時に設けることが有利な理由
太陽光発電のパネルは、新築時以外にも屋根に載せることはできます。事実、京都市の太陽光補助金は、新築以外の住宅にも適用されています。ただ、新築時に太陽光発電のパネルを載せることができるのであれば、それに越したことはありません。なぜなら、屋根の造り方によってより多くの発電量を得ることができるからです。
屋根の向きと勾配
南向きに太陽光パネルを載せると、最も発電効率が上がります。さらに、屋根の傾斜角度によって太陽光発電の効率が変わります。一般的には30度前後と言われています。地域によって同じ季節でも、太陽が最も高く上がった時に生まれる太陽の位置と、真南方向の地平線との間の角度は異なる為、誤差があります。
京都全般で調べてみると28.7度になるそうですが、京都内でもさらに地域によって角度が変わってきます。ただ、30度の勾配をもつ屋根が100パーセントの発電効率である地域において、20度の勾配をもつ屋根を設置した場合でも、98パーセントの発電効率が得られます。その為、京都では30度前後と考えておいてよいでしょう。
屋根の形状
北向きになる屋根の面以外には、太陽光パネルを設置できます。切り妻屋根なら南向きの1面、または東向きと西向きの両面に設置します。寄棟屋根は家全体の向いている方角に関わらず、4面の屋根の面のうち、太陽光を採り込みやすい方角に向いている面に、太陽光パネルを載せられます。南向きであれば、片流れ屋根が最も多くのパネルを載せることができるので、発電効率が上がります。
つまり、太陽光を多く吸収できる面にできるだけ多くのパネルを載せることが、発電効率を高めます。その為、設計時に太陽光パネルを搭載することを計算して計画を進めれば、より効率よく太陽エネルギーを得ることができます。これが、新築時に太陽光パネルを設置することが有利であることの理由です。
太陽光発電を利用して、エネルギーを創れる家にするかどうかは、家を建てるご家族の考え方によって変わってきます。現状、京都では太陽光パネルの設置は、個人の住宅に対しては努力義務に留まっています。
ただ、省エネ住宅にするということだけは、快適で、家族の健康が守られる暮らしができる家には欠かせない要素です。家づくり計画では太陽光発電をきっかけに、省エネ住宅の必要性、重要性ということについても考えてみませんか?
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