間取りの使い勝手は水回りで決まる|家事動線にこだわる便利でおしゃれなレイアウト

使い勝手のいい間取りをつくる、おしゃれで快適な水回り動線

注文住宅でご家族の快適な暮らしを考えるなら、まずは「水回り」を意識した間取りづくりが大切です。

キッチンやランドリールームでの家事効率を高め、浴室やトイレの位置、広さにこだわるためには、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りづくりが欠かせません。

今回は、使い勝手のいい間取りを実現させるために押さえておきたい、水回りレイアウトのポイントや動線設計のコツを、新築実例を参考に解説していきます。

水回りでありがちな注意点にも触れますので、ぜひ後悔のない家づくりの参考にしてみてください。

 

このコラムのポイント
  • 快適な暮らしや効率的な家事動線を実現させるためには、ライフスタイルに合わせた水回り設計が大切です。
  • 近年人気の水回りを集約化させる間取りは、「広いリビングをつくりたい」「部屋数が欲しい」というご家族にもおすすめです。
  • 音やニオイが気になる水回りのレイアウトには工夫が必要で、他の間取りとの距離や向きもポイントになります。

 

水回り動線のいい間取りプランの特徴

便利な水回り動線がある間取りの特徴

>施工事例:京都市左京区|新築|S様邸

水回りの動線に優れた間取りは、毎日の家事の効率を高め、ご家族全員が快適に過ごせる空間をつくります。

一方、水回りは生活感が出やすく、個々のプライバシーにも十分な配慮が必要なエリアであることもポイントです。

 

動線にこだわる快適なライフスタイル

新築注文住宅や建売住宅で、ご家族に合う間取りをお探し中の方は、まず「水回り」エリアの動線に注目してみましょう。

ご家族のライフスタイルを見直して、理想の暮らしや快適な家事工程をイメージします。

例えば、「キッチン」と「ランドリールーム」が横一直線につながる動線や、リビングまたは寝室すぐの「トイレ」など、子育て世帯や老後の暮らしに合わせたレイアウトを考えましょう。

家事負担が軽減され、将来の利便性に備えた間取りは、ゆとりある暮らしやプライバシーを充実させたいご家族の家づくりに欠かせないポイントです。

まとまりのいい水回りと広々リビング

次に、水回りの集約化にも注目してみましょう。

例えば、洗濯機から洗濯物を取り出し、外干しに行く移動や負担をなくす、ランドリールームの設置など、洗濯家事に必要な工程を1か所にまとめる間取りも人気です。

また、ランドリールームにあると便利な洗面台や収納スペースを同じ空間に設ける「兼用間取り」もおすすめです。

兼用間取りなら、個々に部屋を分ける必要がないため、余計な移動にかかる廊下や孤立しがちな空間を効率的に節約し、その分ご家族が集まるリビングを広く設計しやすくなります。

日常的な使い勝手や家事効率の向上

ライフスタイルに合わせた動線設計や水回りの集約化を同時に検討すれば、無駄なスペースを減らしながら、家事効率のいい間取りづくりが目指せます。

さらに、キッチン⇔ランドリー⇔ファミリークローゼットのように、水回りと隣接させる間取りにこだわることで、料理しながら洗濯を進め、同じエリアで収納まで済ませることも可能に。

水回りを中心とした間取り設計は、1日の生活や家事の質を高めるのに有利なプランニングの方法で、より使い勝手のいい空間や動線を追求するのにも適しています。

水回りでありがちな見落としポイント

水回りは、ご家族が同時に使用する場面の多いエリアであるため、混雑や衝突を避ける工夫が必要です。

動線の集約化を考える際には、ご家族それぞれの動線の重なりに注意して、余裕のある空間や通路の広さを考えなければいけません。

また、音やニオイが気になる洗濯室やトイレの配置にも注意しましょう。

特にリビングや寝室の近くは、来客時や睡眠中に気になる場合もあるため、位置あるいは防音性について、ご家族でよく話し合うのがおすすめです。

 

>関連コラム:家事動線を効率化するランドリールームの間取り事例|失敗しない設置方法と便利な機能とは

 

【実例】生活・家事のシーン別「水回り」おすすめ間取り

次に、新築間取りの実例を見ながら、各水回りの設計ポイントやこだわりを紹介します。

ぜひ実際の生活シーンをイメージしながら、ご家族のライフスタイルに合った動線や、理想の使い勝手を検討してみましょう。

 

洗濯家事動線はまとめるのが理想的

洗面所と洗濯スペースをまとめた便利なランドリールーム

>施工事例:京都市左京区|新築|K様邸

洗面所とランドリールーム一体型の実例です。

身支度の合間に洗濯物を干したり、乾いた衣類やタオルを片づけたり、洗濯家事にかかる時間や労力を大幅にカットできる快適な間取りに仕上がりました。

収納を備えたランドリールームは、脱衣所と隣接させることで、入浴時の支度や着替えにも便利です。

キッチンの回遊性を高める

回遊性のあるキッチンを中心とした使い勝手のいい間取り

>施工事例:京都市左京区|モデルハウス|光が降り注ぐ吹抜けリビングとアウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅

どこからでも出入りできる回遊性のあるキッチンも人気です。

例えば、夫婦や親子でキッチンを共有するご家庭や、友人を招いてホームパーティーを楽しむご家族の場合、自由に行き来できる空間設計がおすすめです。

ご家族や来客との衝突を気にすることなく、広々と使えるアイランドキッチンなら、リビングやダイニングへのアクセスもスムーズで、家事シェアも促しやすくなります。

トイレの位置や数に注意

ご家族のライフスタイルに合わせてトイレの位置や数を決める

>施工事例:京都市左京区|新築|I様邸

トイレは、ご家族のライフスタイルや世代によって理想の位置が違う可能性があります。

例えば、子育て世帯ではキッチンや洗面脱衣所から近い位置にある方が便利な場合でも、老後は移動が楽なリビングや寝室近くの方が良い場合があります。

音やニオイを避けるため、ある程度パブリックエリアから離してレイアウトしたいとお考えの方もおられるため、ご家族で日ごろの使い勝手をよく話し合って決めるのがいいでしょう。

実例のような2階建て間取りで、階段下のスペースを有効活用する場合、できるだけ真上の位置に2つ目のトイレを配置した方が、短い配管でコストを抑えやすくなります。

また、老後の暮らしを視野に入れた平屋の広いバリアフリー設計もおすすめです。

身支度・帰宅後の衛生動線

朝・夕の忙しい時間帯の衛生動線にこだわる水回り設計

>施工事例:京都市左京区|新築|M様邸

水回りを検討する際には、玄関からのアクセスのしやすさも同時にチェックしておきましょう。

近年では、帰宅後の衛生管理を考えた玄関すぐの「洗面所」・「脱衣所」・「浴室」レイアウトで、外の汚れを家の中に持ち込まない間取りも人気です。

実例の住まいは、買い物から帰った後、キッチンに荷物を置いて、すぐ手洗いに向かえる機能的な動線設計で、お子様に声をかけながら家事を進めるのにも便利な間取りに仕上がっています。

 

>関連コラム:洗面所と脱衣所の理想的な間取りを考える|収納や動線の工夫で使いやすさを追求

 

水回り動線にこだわるワンランク上の間取りづくり

こだわりの水回り動線でご家族の暮らしが楽になる間取り設計

>施工事例:京都市左京区|新築|S様邸

最後に、水回り動線やレイアウトを工夫することで、住まい全体のバランスや機能性向上につながるポイントを紹介します。

 

方角で変わる水回りの使い勝手

水回り全体の配置を考える際には、建物の方角にも注意してみましょう。

ランドリールームを設ける場合、日当たりや風通しのいい南向きは、湿気やカビ対策に効果的である一方、温度変化による劣化が激しい向きとして避けられる場合があります。

また北向きのキッチンや洗面脱衣所、浴室、トイレは、寒くて暗い印象も心配されます。

建物の立地条件や風水的な要素もあるため、ご家族の要望を伝えつつ設計・建築のプロに相談しながら、慎重にプランニングしていきましょう。

水回り動線と収納の利便性

使い勝手のいい快適な水回り動線をつくるためには、生活・家事作業に関連した「収納」を適材適所配置することが大切です。

例えば、キッチンの機能性を高める、食材や調理器具の取り出しがスムーズなパントリー設計や、お子様が進んで洗濯物を片付けられるランドリールームの壁面収納などがおすすめです。

調理や洗濯、掃除など作業工程の多い家事を進める水回りでは「欲しい時に欲しいものが取り出せる」「その都度その場で片付けられる」収納が、より快適で負担のない暮らしをサポートします。

平屋と2階建てプランを比較

平屋と2階建てで迷われている場合、水回り動線にも大きな違いが出ることを視野に入れておきましょう。

短い水回り動線とフラットな移動をイメージされる場合、平屋プランがおすすめです。

しかし、生活・家事動線を1階に集約させ、2階に個室をレイアウトする、平屋のように暮らす2階建てプランの人気も高まっています。

2階建てで、階をまたぐ水回りを設ける場合は、配管設置のコストを抑えるためにも、できるだけ上下階でトイレや洗面台の配置を揃えたり、動線が複雑になったりしないよう意識しましょう。

 

>関連コラム:2階建てと平屋のメリット・デメリットを比較|後悔のない間取りを選ぶポイントは?

 

>関連コラム:南玄関の間取りで家事動線を最適化|35~40坪の注文住宅プラン5選

 

まとめ│おしゃれで快適な水回り動線にこだわる間取り設計

おしゃれで快適な水回り動線にこだわる新築間取り

>施工事例:京都市左京区|新築|M様邸

水回り動線は、快適な暮らしや家事効率のいい便利な住まいを実現させるために重要な設計ポイントです。

ご家族のライフスタイルを基準にして、使い勝手のいい空間やこだわりの配置、またそれに伴う収納を設けることで、まとまりのいいおしゃれな間取りに仕上がります。

ぜひ、たくさんの実例も参考にして、ご家族らしいオリジナリティあふれる間取りを、プロの知識を活かしながらカタチにしていきましょう。

 

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