2階建てと平屋のメリット・デメリットを比較|後悔のない間取りを選ぶポイントは?
注文住宅をご検討中で「2階建てと平屋のどっちがいいか迷っている」という方は少なくないでしょう。
2階建てと平屋では、土地条件や建築費用、基本的な生活動線が異なるため、ご家族のライフスタイルや家族構成に合わせた間取り選びが大切です。
そこで今回は、双方のメリット・デメリットと、土地・費用・動線などの観点から見た比較ポイントを1つずつ解説していきます。
2階建ての機能と平屋の利便性を融合させた「1.5階建て」の特徴も紹介します。
ぜひ、プランニングの参考にしてみてください。
このコラムのポイント |
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目次
2階建てと平屋の比較ポイント
注文住宅を建てるなら「どんな間取りでどんな暮らしが実現するのか」を見据えたプランニングが大切です。
まずは、2階建てあるいは平屋を選択する上で押さえておきたいポイントを、以下の6つの観点から比較・検討してみましょう。
①土地条件
土地探しの段階から押さえておきたいポイントとして、マイホームを建てるのに必要な土地の広さが、2階建てと平屋で異なる点が挙げられます。
同じ延べ床面積の注文住宅を建てる場合、平屋は2階建てよりも広い土地が必要です。
例えば、建ぺい率50%・容積率100%*の用途地域で、延べ床面積120㎡(約36坪)の家を建てる場合、「2階建て→120㎡」・「平屋→240㎡」以上の土地が必要になります。
*建ぺい率は「その土地に建てられる建物面積の割合」、容積率は「その土地に建てられる建物の延べ床面積の割合」を示したものです。
また、2階建ては変形地や狭小地にも建てられるのに対して、平屋は高低差のない平らな形状の土地が向いています。
一見すると、平屋には条件が多いように思われますが、その分バリアフリーな暮らしに貢献できる点も忘れてはいけません。
参考:京都市「土地利用の計画」
>関連コラム:京都市の用途地域|用途地域マップの検索方法、問い合わせ先、住宅の規制など簡単解説
②建築費用
同じ延べ床面積の2階建てよりも、基礎や屋根の面積が広くなる平屋は、坪単価が高くなると言われています。
躯体や壁にかかる部分のコストは平屋よりも2階建ての方が高くなりますが、注文住宅のトータル費用は、建材の品質や間取りによって変わってきます。
また、土地を持っていない場合は、購入費も必要です。
なお、2階建てと平屋の建築費用を比較する際は、後に解説するメンテナンス性や税金との兼ね合いもポイントになってきます。
③生活・家事動線
2階建てと平屋での暮らしを比較する場合、水回りのレイアウトや使い勝手のいい動線に注目してみましょう。
例えば、部屋数に余裕のある2階建てでは、よく日の当たる洗濯物干しスペースを設けることも、上下階移動のない平屋では、シンプルで負担の少ない家事動線をつくることも可能です。
階を分けた方がいいのか、動線を集約させた方が便利なのか、ご家族が理想とするライフスタイルに合わせて、じっくり検討してみましょう。
④防犯・プライバシー性
平屋の場合、バリアフリー設計の間取りがつくりやすく、特に高齢者や小さなお子様が住むご家庭では、安全性に配慮したプランが実現しやすくなります。
一方、平屋は2階建てよりも建物自体の高さが低くなるため、防犯性やプライバシー性を意識した対策が必要です。
例えば、通行人の視線から外れる位置に窓を設けたり、平屋や1階の窓に防犯ガラスを採用したり、工夫してみましょう。
また、最後に紹介する「1.5階建て」間取りで、平屋と2階建てのメリットをいいとこどりするプランもおすすめです。
⑤メンテナンス性
先ほど、2階建てよりも平屋の建築費の方が割高になりやすい理由について紹介しました。
しかし、メンテナンス時において足場が必要になる2階建ては、広い外壁面積にかかるコストが平屋よりも高くなるのが一般的です。
屋根や外壁材の耐久性や施工方法にもよりますが、平屋の場合、建物の点検やメンテナンスがしやすく、作業にかかる日数や人件費が抑えられます。
どちらを選ぶ場合にも、建築初期費用だけでなく将来のメンテナンスにも備えた素材、デザイン選びが大切です。
⑥税金・将来性
マイホームを建てた後には、不動産取得税や固定資産税、都市計画税などがかかります。
同じ延べ床面積の家を建てる場合、2階建てよりも平屋の方が必要な敷地面積が広くなる分、固定資産税を算出するための「評価額」が高くなります。
また、土地の広さが同じ場合でも、建物の資産価値が高いと「評価額」も上がるため、建物の大きさや住宅設備を決める際には注意が必要です。
ご家族に合ったプランを選ぶためには、建築初期費用やメンテナンスコスト、住まいの耐久性はもちろん、住み始めてからのランニングコストや税金の試算も大切なポイントになります。
>関連コラム:木造建築の耐用年数と実際の寿命の違い|長く住める戸建て住宅選びのポイント
2階建てと平屋のメリット・デメリットまとめ
土地探しやプランニング、資金計画などに役立つ、2階建てと平屋の比較・検討ポイントを把握したところで、それぞれの特徴を改めてまとめてみましょう。
2階建てのメリット・デメリット
2階建ては、ライフステージに合わせた家族構成の変化に対応しやすい間取りであることが魅力です。
土地の高低差や変形地を活かした設計や、将来的な売却の可能性においても有利なケースが多く、土地探しや予算設定の自由度も高まります。
【2階建てのメリット】
- ・ご家族の人数や暮らしの変化に対応しやすい。
- ・防犯性があり、プライバシーが確保しやすい。
- ・建築や外構にかかる費用を抑えやすい。
2階建ての場合、毎日の生活や家事にかかる移動が複雑になったり、ご家族が一定の場所で混雑したりしないよう動線づくりには工夫が必要です。
特に、作業工程や移動の多い洗濯や掃除の負担を減らすための水回りレイアウトや、朝夕に混雑しがちな間取りの広さなどの設計に注意しましょう。
【2階建てのデメリット】
- ・生活・家事動線が複雑になりやすい。
- ・階段移動が将来負担になる可能性がある。
- ・階段の位置によっては間取りが固定されやすい。
>関連コラム:注文住宅の階段デザインの選び方|後悔しない設置場所と種類の決定ポイント
平屋のメリット・デメリット
平屋の大きなメリットは「間取りの自由度」です。
階段や踊り場をつくる必要がないので、間取りを最大限に活用して「広々としたリビングを確保したい」「無駄のない効率的な動線をつくりたい」方に向いています。
ワンフロアで生活や家事が完結するため、忙しい子育て世帯、将来の介護や老後の暮らしを見据えたご家族におすすめです。
【平屋のメリット】
- ・バリアフリーなので特に高齢者や子供に優しい。
- ・シンプルで効率的な生活・家事動線が実現しやすい。
- ・開放的なリビングがつくりやすい。
- ・将来のメンテナンスにかかる手間やコストが抑えられる。
平屋はワンフロアの面積が広くなるため、それなりに広い土地や基礎・屋根部分にかかる費用のため、建築コストが割高になりがちです。
また、近隣に2階建て以上の建物が多い場合は、日当たりや風通しが悪くなるケースもあります。
防犯やプライバシー保護の観点からも、立地条件や間取りの向きには注意が必要です。
【平屋のデメリット】
- ・ある程度広い敷地が必要になる。
- ・建築費や税金が高くなる可能性がある。
- ・防犯・プライバシー対策が必要になる。
>関連コラム:平屋とは新築する土地で住みやすさが決まる一戸建て住宅
2階建てと平屋のいいとこどり間取り
最後に、土地の広さを有効に使える2階建てと、暮らしやすさに重視した平屋の魅力を活かした「1.5階建て」間取りについて紹介します。
2階建てで平屋のような暮らし
「1.5階建て」間取りは、生活や家事に必要な空間を1階に集約させ、部分的に2階フロアを設けて寝室や子ども部屋に活用する、平屋プラスαの住まい。
「平屋風2階建て」などと呼ばれるように、平屋のような暮らしができる、建築確認申請上の2階建てです。
バリアフリーな使い勝手と部屋数の確保が実現するため、平屋を建てるのに理想的な土地や予算を抑えたい場合におすすめです。
自由な間取りをお探しのご家族におすすめ
「1.5階建て」では、ロフトのような建築制限や天井高の低さに縛られることがなく、ご家族の個室や吹き抜けのある自由な間取りが実現します。
そのため、お子様の成長に合わせた間取りや将来のライフステージの変化に備えた、柔軟性のある住まいをご希望の方に人気です。
また、ご家族のつながりと個々のプライバシーのバランス、個性的なインテリアを楽しみたい方にもおすすめです。
>関連コラム:1.5階建て間取りのおしゃれな使い勝手|自由な活用方法とデザイン実例
まとめ│2階建てか平屋か?理想の暮らしに合わせた選択が大切
>施工事例:京都市左京区|モデルハウス|アウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅
2階建てと平屋をじっくり比較して検討したい場合には、ご家族のライフスタイルや将来設計はもちろん、希望予算や立地を定め、双方の魅力をより活かせるプランを選ぶことが大切です。
ぜひ、土地探しから間取りのプランニング、資金計画まで妥協のないご家族だけのオリジナルスタイルで、憧れのマイホームを実現させましょう。
三都の森では、お客様のご希望や暮らしに寄り添い、ご家族に合う理想の注文住宅や建売住宅を提供しています。ぜひお気軽にご相談ください。
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