頭金なしで住宅ローンを組む前に知っておくべきポイント|後悔しないための家づくり資金計画

頭金なしで住宅ローンを組む前に知っておくべきポイントと後悔しないための資金計画のコツ

新築の購入価格と同じ金額を借入れるフルローン。

頭金なしで住宅ローンを組む場合には、審査時の条件や返済に与える影響などを確認した上で、無理のない返済計画を立てることが大切です。

そこで今回は、マイホームのための住宅ローンで後悔しないために、頭金なし融資を選ぶ場合のメリットとデメリット、リスク回避のためのポイントを解説します。

ぜひ快適な資金計画で、理想の家づくりを実現させましょう。

 

このコラムのポイント
  • 頭金なしで住宅ローンを組む場合は、金融機関の審査基準や条件に合わせた無理のない返済計画を立てることが大切です。
  • フルローンでは、手元資金を残しやすく税制優遇も受けやすいメリットがある方、高金利適用の可能性や返済リスクにも注意しましょう。
  • 金利タイプによる返済負担の違いや資金計画づくりのポイントを押さえて、後悔のない家づくりを目指しましょう。

 

頭金なし住宅ローンの仕組み

頭金なしで住宅ローンを組むための条件

新築購入の際、住宅ローンの頭金をどうすべきかお悩みの方は多くいらっしゃいます。

また頭金を用意する場合は、数百万円からの検討が一般的です。

 

頭金なしでも住宅ローンは組める?

通常、住宅ローンを組む際は、物件購入価格の約10~20%の頭金を用意するケースがほとんどでした。

しかし、近年では頭金なしで住宅ローンを組む方も増えています。

「令和の”住まい”と住宅ローン事情」によると、住宅ローン利用者の全世代で約3割、30代においては約4割が頭金なしで融資を受けていることが分かります。

頭金なしの住宅ローンはフルローンとも呼ばれ、物件購入価格の100%が融資される仕組みですが、金融機関によって諸費用を含むかどうかなどの条件が異なるため注意が必要です。

参考:三井住友トラスト・資産のミライ研究所|住まいと資産形成に関する意識と実態調査(2023年)より

頭金なし住宅ローンの審査基準

頭金なしで住宅ローンを組む予定がある場合は、金融機関が求める審査基準をクリアする必要があります。

特に、年収や勤続年数でチェックされる返済能力は審査に影響しやすいポイントですが、金融機関によってハードルの高さが異なるのも特徴です。

なお住宅ローンを組む際は、金融機関が定める返済負担率の基準を超えないことも条件になるため、返済額の確認もかねて事前シミュレーションを依頼するのがおすすめです。

>関連コラム:注文住宅の住宅ローン活用ガイド|審査から支払いまでの流れや実行のタイミングを解説

 

頭金なしで住宅ローンを組むメリット

頭金なしで住宅ローンを組むメリット

>【断熱等級7・耐震等級3・全館空調の家】the Class ーザ・クラスー モデルハウス

まずは、頭金なしで住宅ローンを組む場合のメリットについて見ていきましょう。

 

手元資金が確保できる

フルローンを利用する場合、新築購入価格約10~20%の頭金を支払う必要がないため、生活費や緊急時の予備資金として現金を手元に残しておけます。

新築を検討するタイミングは、お子様の入園や入学、進学と重なる場合が多く、予期せぬ出費に備えるためにも、すぐに対応できる自己資金の確保は大切です。

また、新築建築後の家具や家電の購入、引っ越し費用などにも資金を充てやすく、マイホームにかかる初期費用の負担を抑えられるのがメリットです。

新築の購入時期を早められる

また、頭金に充てるための資金を用意せずに済むので、貯金のための期間分、新築購入を遅らせる必要もなくなります。

そのため、例えば転勤などのライフイベントに合わせたタイミングで新築購入を検討できたり、理想の物件が見つかったらすぐ購入手続きに進めたりするのが魅力です。

条件のいい土地や物件は競争率も高いため、気に入ったタイミングで取得を決められる方法を事前に知っておくと有利ですよね。

住宅ローン控除を活用しやすい

頭金なしで住宅ローンを組む場合は、税制優遇制度である「住宅ローン控除(減税)」を最大限に活用できるのもポイントです。

住宅ローン控除:年末のローン残高の0.7%を所得税(住民税)から最大13年間控除する制度

 

住宅ローン控除額は、借入額に応じて算出されるため、頭金なしの借入額の方が節税効果の恩恵を受けやすくなります。

ただし、控除額には上限があるため借入額が高いほどいいわけではなく、年収や返済計画に合わせた適切な融資額の設定が不可欠です。

参考:国土交通省|住宅ローン減税

>関連コラム:長期優良住宅とZEHの性能や補助金、住宅ローン控除の違い|比較時の注意ポイントを解説

>関連コラム:最新の新築住宅補助金と税制優遇制度|2025年の変更点と申請ポイントを解説

 

頭金なしで住宅ローンを組むデメリット

頭金なしで住宅ローンを組むデメリットやリスク

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続いて、頭金なしの住宅ローンで後悔しないために、デメリットや将来的のリスクとなり得るポイントもしっかり押さえておきましょう。

 

借入総額の増加と返済負担リスク

頭金なしで住宅ローンを組む場合、借入総額が増え、その分月々の返済負担も大きくなります。

フルローンでは、例えば頭金300万円の増額部分にも利息がかかるため、将来金利上昇があった場合には予想外のリスクとなり得ます。(変動金利の場合)

また収入減などの可能性にも備え、返済比率を年収の25%以内に抑えるなど、無理のない返済計画を立てておくのもポイントです。

高金利適用になる可能性

金融機関によってはフルローンの金利が高くなる場合もあります。

例えば、フラット35は頭金が少ないほど金利が上がる傾向です。

融資率 金利の範囲
9割以下 年1.820%~年3.380%
9割超え(頭金なしを含む) 年1.930%~年3.490%

 

参考:フラット35|金利情報https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/top

 

住宅ローン審査が厳しくなるケース

融資率100%のフルローンでは、金融機関の審査が通常より厳しくなる可能性にも注意が必要です。

返済能力を慎重に判断するため、年収や勤続年数、他の借入金の有無などが詳しくチェックされるのが一般的です。

また、金融機関側のリスクを避けるため、審査期間を長く設定している場合もあります。

担保割れや売却時リスクの可能性

住宅の売却価格に対して、住宅ローン残高が上回るケースを住宅ローンの「担保割れ」と言います。

頭金なし住宅ローンでは、住宅の評価額が融資残高を下回る状態になる可能性が高まるため、将来売却を検討した場合、借入金を全額返済できなくなるなどの損失リスクに注意が必要です。

 

頭金なしで住宅ローンを組む前にすべきこと

頭金なしで住宅ローンを組む前に押さえておくべきポイント

最後に、頭金なしで住宅ローンをご希望の場合に押さえておきたいポイントを解説します。

 

無理のない返済計画を立てる

頭金なしで住宅ローンを組む場合は、月々の返済額が高くなるため、将来の収支変動にも考慮した無理のない返済計画を立てることが大切です。

収入減少や金利上昇のリスクに備えた「返済シミュレーション」を活用するのもおすすめです。

また、以下のようなライフスタイルの変化にも対応できるようにしておきましょう。

  • 昇給や転職に伴う収入の変動
  • 家族構成の変化
  • 住み替えの可能性
  • 子どもの教育費や親の介護費用

新築に必要な諸費用や維持費の確保

新築購入には住宅ローンで支払えない、諸費用や維持費などの確保も必要です。

  • 諸費用:不動産取得税、登記費用、各種手数料、各種保険料など、物件価格の約5~10%
  • 家具や家電の購入費:100~500万円
  • 引っ越し費用:10~30万円
  • 将来のメンテナンス・修繕費用:物件価格の約0.5~1%

また、新築購入後は固定資産税や光熱費も継続的にかかるため、返済計画にしっかり組み込んでおくことが大切です。

繰り上げ返済による負担軽減策もチェック

余裕資金ができた場合は、繰り上げ返済による総返済額や返済期間の短縮も積極的に検討してみましょう。

繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」があり、どちらを選ぶかによって得られる効果も異なります。

繰り上げ返済は、ボーナスや臨時収入があったときなど、任意のタイミングで実行できるのがメリットです。

金利タイプ別リスクの整理

住宅ローンを組む際は、固定金利と変動金利から、ライフプランや返済計画に合わせた金利タイプを選びます。

固定金利は返済期間中の金利が変わらないため、将来の支出計画が立てやすいのがメリットです。

一方、変動金利の多くは初期金利が低いのがメリットですが、金利が上昇した場合には返済額が増加するリスクがあります。

頭金なしのローンでは、返済負担が大きくなる可能性が高いため、リスク分散の観点から事前に金利シミュレーションを行い、ご家族に合ったプラン選びましょう。

>関連コラム:住宅ローンの変動金利は今後どうなる?|2025年1月追加利上げ決定後の動向と対策

 

まとめ│頭金なしの住宅ローンリスクと回避策を知って後悔のない家づくりを

頭金なし住宅ローンで後悔しないための資金計画

>施工事例:京都市左京区|モデルハウス|Bayern-S

頭金なしで住宅ローンを組む場合は、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で、リスクを最小限に抑えるための計画づくりが大切です。

手元資金を確保できる利点を活かしつつ、返済総額の増加に伴う返済負担のリスクなどに備えるための返済シミュレーションや、繰り上げ返済を積極的に活用しましょう。

ぜひ、専門家のアドバイスも参考にしながら、ご家族の経済状況に合った後悔のない資金計画で理想の家づくりを実現させましょう。

 

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