京都市は騒音への苦情が多い街?規制や現在の状況は?

京都市は騒音への苦情が多い街?規制や現在の状況は?

観光地である京都には、静かで落ち着いた美しい景観に溢れる都市であるというイメージがあります。一方、京都市に住居を構えるとなると、オーバーツーリズムによる騒音への苦情が多いのでは?という不安を持つこともあるのではないでしょうか?京都市では、苦情が出るような騒音に対して、どのような規制を定め、取り組みを行っているのでしょうか?

 

京都市で静かな暮らしをするポイント
  • 日常生活の中で生まれる騒音は各家庭の取り組み方で変わります。
  • 京都市内では騒音への規制が厳しい第一種区域が最も静かです。
  • 住まう地域を探す際には、地区ごとの騒音に対する規制をチェックすることが大切です。

 

日常生活での騒音

京都駅雑踏の騒音

コロナ以降、京都市でのオーバーツーリズムによる騒音の問題は激減しています。ただ、騒音は観光客だけが原因ではありません。京都市に限らず、日常生活における騒音問題は、日本全国各地に発生しています。

飛行機や新幹線、幹線道路などの走行音、工場の操業音、商業施設からの音楽や繰り返し流される拡声器でのアナウンスなど様々あります。これらの問題に対しては、騒音規制法・振動規制法・京都府環境を守り育てる条例特定施設及び規制基準や、特定建設作業の種類及び規制基準が定められています。

騒音規制法・振動規制法・京都府環境を守り育てる条例特定施設及び規制基準

京都市情報館 騒音及び振動の規制基準等について

京都市が実地している騒音への取り組み

  • 特定建設作業を伴う建設工事への指導
  • 飲食店・喫茶店・カラオケボックス等の営業に対する「京都府環境を守り育てる条例」に基づく騒音の基準や音響装置への使用制限
  • 商業宣伝を目的とした拡声機の使用に対して「京都府環境を守り育てる条例」に基づく音量や使用できる地域(病院・学校などの周辺では禁止)や、時間帯への規制

日常生活での騒音の防ぎ方

日常生活での騒音被害

商業施設や工事で発生する騒音の他に、身近な問題として「自分で気がつかないうちに発生させている生活音」という問題があります。

近隣の住民からの苦情の対象になるような生活音は、交通機関や工場、商業施設からの騒音より日常生活に密着しています。その為、ご近所トラブルにも発展しやすい深刻な問題です。

「そのような苦情が寄せられている住宅のある地域には住みたくない」と思う人が多いのと同時に、「自分が加害者になっていることに気がつかない人」がいることも現実にあります。そこで京都市では、生活騒音に対する注意喚起をしています。

人は人との関わりの中で暮らしています。自分の出した音が、周りの人に迷惑をかけていることがあります。今一度、あなたの生活を見直してみて、人に優しい暮らしを始めてみませんか?

引用:京都市情報館 あなたのその 『音』 だいじょうぶ?

  • エアコンの室外機の音
  • テレビや音響機器の音
  • 楽器の練習音
  • 車やバイクのエンジン音
  • ガレージのシャッター音
  • ペットの吠える声

これらの音は、特定の商業や工業、工事から発生する音ではなく、ごく普通の暮らしの中から生まれる音です。その為、気がつかないうちに近隣の迷惑になってしまうことがあります。

エアコンの室外機の音

通常、エアコンの室外機の音が騒音になることはありませんが、不具合が起こると騒音を発生します。室外機が騒音を発生している原因には、汚れやほこりによるフィルターの目詰まり、傾き、パーツの劣化が考えられます。

汚れやほこりの場合にはフィルターの掃除、傾きの場合には、傾きを直し、傾きを防止ゴムなどを設置する、故障の場合には修理業者に依頼する必要があります。

室外機の音は、家の中からはわかりにくいので、時々庭に出た際には室外機のチェックをすると良いでしょう。

テレビや音響機器の音・楽器の練習音

テレビの騒音

テレビを見たり、音楽を聴いたりする際には窓を閉める、音量に注意するなどが必要です。また、新築時であれば、間取りを計画する際にテレビや音響装置、楽器の練習室が隣家に面する部屋にならないようにするなどの配慮が役立ちます。

また、大音量で音楽や映画を楽しみたい、毎日数時間楽器の練習をする家族がいるという場合には、防音室を設ける、防音効果の高い内窓を設置するといった対策が必要です。

車やバイクのエンジン音・ガレージのシャッター音

自動車の騒音

これらの音は、日中であれば、どの家にでも発生する音なので許容範囲内だと考えられます。ただ、仕事の都合で深夜や早朝に車を出し入れすることが多いライフスタイルの場合には、ご近所への配慮が必要です。

  • 静かにドアを開け閉めする
  • 出発時はアイドリング時間を短縮し走りながら暖機する
  • 帰宅時はエンジンをすぐ切る
  • シャッターは静音シャッター、又は音の出ない引き戸タイプにする

このような工夫で、深夜や早朝に車を出し入れすることが多い生活であっても、騒音への苦情が生まれないようにできます。

ペットの吠える声

外飼いの犬の吠える声は騒音になる

近年、犬や猫は室内外が基本です。その理由は犬や猫の安全を守ることと同時に、ご近所迷惑を防ぐことにもあります。

犬を外飼いすると生まれる騒音

それぞれの性質にもよりますが、家に外部の人が訪れたり、自分のテリトリー内を通り過ぎる人がいたりすると、反応して吠える犬は少なくありません。防犯対策としては役立ちますが、近隣の人にとっては迷惑な騒音になってしまいます。飼い主側からは、体調不良などを発見し難いなどの危険があります。

猫を外飼いすると生まれる騒音

避妊や去勢手術をせずに外飼いしている猫は、発情期になると夜中に大きな鳴き声を出しながら近隣を徘徊したり、他の猫と喧嘩をしたりします。ご近所の睡眠を妨げることになってしまいますし、猫にとってもケンカで傷を負ったりするなどの危険があります。

犬も猫も室内飼いをすれば、騒音でご近所に迷惑をかける心配がありません。また、犬や猫の健康と長寿にも貢献します。

京都市内の騒音と振動に係る規制基準

京都市内では騒音と振動に対する規制基準が設けられています。

音には空気を通して伝わる音と振動を通して伝わる音があります。ほとんどの騒音は空気を通して伝わる音ですが、道路工事や大型トラックなどは、振動を通して伝わる音も同時に発生します。マンションなどで上の階から響いてくる音も振動を通して伝わる音です。

騒音の規制基準

(昭和61年4月1日  京都市告示第2号  )

(平成24年3月30日 京都市告示第455号)

京都市騒音の規制基準 

振動の規制基準

(昭和61年4月1日  京都市告示第5号  )

(平成24年3月30日 京都市告示第456号)

振動の規制基準

出典:騒音規制法・振動規制法・京都府環境を守り育てる条例特定施設及び規制基準

上記の図の中に示されているデシベルとは音の強さや高さを表す単位ですが、具体的にはどの程度の音を表しているのでしょうか?

騒音の大きさの例 京都市

20デシベル きわめて静か
30~40デシベル 静か
50~60デシベル 普通
70~80デシベル うるさい
90~100デシベル きわめてうるさい
110~120デシベル 聴力機能に障害

第一種区域を例にとって具体的な騒音の大きさと照らし合わせてみましょう。

第一種区域・騒音の規制基準
時間帯 デシベル 騒音の大きさ
昼 間 午前8時~ 午後6時 45 50

家庭用エアコンの室外機

静かな事務所の中

と40の中間

午前6時~ 午前8時 40

 

閑静な住宅地の昼

図書館内

午後6時~ 午後10時
夜 間 午後10時~ 午前6時

 

第3種区域にある65デシベルは、走行中の自動車内や普通の会話 ・デパート店内程度の騒音の大きさです。第4種区域にある70デシベルは、高速走行中の自動車内・ 騒々しい事務所の中 ・セミの鳴き声(直近)程度の騒音の大きさです。

さらに京都市内では騒音に係る環境基準も地域ごとに条件別に定められています。

  • AA地域 … 京都市内で指定地域はなし
  • A地域 … 第一種及び第二種低層住居専用地域,第一種及び第二種中高層住居専用地域
  • B地域 … 第一種及び第二種住居地域,準住居地域
  • C地域 … 近隣商業地域,商業地域,準工業地域,工業地域
騒音に係る環境基準(道路に面しない地域)
地域区分 昼間 6:00~22:00 夜間 22:00~6:00
A地域 50 以下 40 以下
B地域 55 以下 45 以下
C地域 60 以下 50 以下

 

騒音に係る環境基準(道路に面する地域)
地域区分 昼間 6:00~22:00 夜間 22:00~6:00
A地域

2車線以上の車線を有する道路に面する地域

60 以下 55 以下
B地域

2車線以上の車線を有する道路に面する地域

65 以下

 

60 以下

 

C地域

車線を有する道路に面する地域

引用:京都市情報館 騒音の環境基準

 

京都市内では地域区分に応じてこのような騒音に対する規制が定められています。その為、京都市内の住宅地では、静かに暮らせる環境が調っています。静かに暮らせる土地が見つけられるか不安…という場合にはお気軽にご相談ください。

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