注文住宅の住宅ローン活用ガイド|審査から支払いまでの流れや実行のタイミングを解説

注文住宅の住宅ローン活用ガイド

注文住宅の購入に住宅ローンを利用する場合、融資を受ける金融機関やローンの組み方によって、手続きや金利、返済のタイミングも変わってきます。

今回は、はじめてローンを組む方にも分かりやすく、予算の決め方から審査、返済開始までの流れや、融資パターンの違いなど、一般的な住宅ローンの基礎知識を紹介します。

融資実行前に支払いが必要な場合の「つなぎ融資」と「分割融資」の具体的な比較ポイントや、住宅ローン減税の活用方法も解説しますので、ご家族にとって最適な資金計画にお役立てください。

 

このコラムのポイント
  • 注文住宅購入の際に住宅ローンを組む場合は、融資実行までの手続きの流れや融資パターンなどの基礎知識を押さえておきましょう。
  • 土地の有無や融資の組み方によってローンの種類や金利などが異なるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
  • 快適な資金計画のために、金利変動や住宅ローン減税の条件などについて、事前に専門家に相談しておくのがおすすめです。

 

注文住宅の新築前に知るべき「住宅ローン」の基本

注文住宅の新築に活用できる住宅ローンの基礎知識

>施工事例:京都市左京区|新築|DKC幡枝北

注文住宅を新築する際、多くの方が住宅ローンを利用します。

まずは、無理のない資金計画を進めるために、住宅ローンを組む場合の全体的な流れ金利の種類融資では支払えない費用について、分かりやすく解説します。

 

住宅ローンの全体的な流れ

新築注文住宅を建てる場合の住宅ローンの流れは以下の通りです。

①住宅ローン計画のための「予算」決め

ご家族の暮らしや希望に合う注文住宅を建てるのに必要な、土地や建物の費用相場を確認し、妥当な予算を算出しておきましょう。

②事前審査(仮審査)

大まかな家づくり予算が決まれば、金融機関に住宅ローンの事前審査を申し込みます。

一般的には、事前審査に必要な概算見積りは、施工会社に提出を依頼します。

③注文住宅の費用総額が確定

本審査を申請するために、家づくり計画の詳細をつくり込んでいきます。

土地の購入価格や建物の設計・建築費など、マイホーム取得に必要なトータル費用を確定させます。

④本審査

事前審査後に家づくりプランの詳細が確定したら、より調査内容が厳しい本審査を申請します。

「工事請負契約書」や「見積書」「図面」「登記簿謄本」などが必要になるため、一般的には施工会社との契約後すぐのタイミングで手続きを進めます。

⑤住宅ローン契約

本審査を通過したら、借入額や返済方法を確定させ、「土地売買契約書」や「工事請負契約書」、「住民票・印鑑証明書」などの必要書類を用意して、融資契約の手続きを進めます。

⑥マイホームの引き渡し・融資実行

注文住宅が完成し、引き渡し完了と同時に住宅ローンの融資が実行され、金融機関から借入金が振り込まれます。

 

融資契約前に知るべき注意ポイント

住宅ローンの契約前に押さえておきたいポイントとして、「金利タイプの選択」や「住宅ローンが使えない費用」について紹介します。

 

・住宅ローンの金利タイプ

住宅ローンの契約時に借入額や返済方法を決める際には、「金利タイプ」を選択する必要があります。

「変動金利」

→ 返済期間中に金利の変動があるタイプ。

固定金利タイプより金利が低いため、総返済額が抑えられる可能性があります。

ただし、半年ごとの金利の見直しにより毎月の返済額が上昇する場合があるため、返済計画を立てづらい点も理解しておきましょう。

 

「全期間固定金利」

→ 返済期間中の金利がずっと変わらないタイプ。

変動金利よりも金利が高く設定されているのが特徴です。

借入時に総返済額が決まるので、安定した返済プランが立てられます。

 

「期間選択固定金利」

→ 変動金利と固定金利の特徴をあわせ持つプラン。

一定期間内は固定金利が適用され、その後どちらで継続するかを選択するタイプです。

金利の動向や経済面をふまえて、負担が少ない方を選べるのが特徴です。

 

どの金利タイプが合っているかは、住宅ローンを組む方の返済プランの希望によって変わるため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。

 

一般的に選ばれる金利タイプの傾向や選択理由を確認したい場合は、「住宅ローン利用者の実態調査」を参考にしてみるのもいいでしょう。

 

参考:住宅金融支援機構|住宅ローン利用者の実態調査

 

・住宅ローンが使えない注文住宅の関連費用

注文住宅を建てる際に必要な費用の中で、住宅ローンでは支払えないものも存在します。

例えば、地鎮祭や上棟式の費用、引っ越し費用や家具の購入費、税金や各種手数料などは、住宅ローンが使えず、支払いのタイミングで現金を用意しておく必要があります。

これらの諸費用は、注文住宅を建てるのに必要な総予算の約10%を占めるため、合計数百万円の負担になる点を押さえておきましょう。

 

>関連コラム:家づくりの流れと期間 何から始める?工務店選びと土地探しのタイミングはいつ?

 

「住宅ローン」のパターン別融資の流れ

住宅ローンの種類別にポイントを解説

住宅ローンは、基本的に以下3つのパターンで組まれます。

①建築費のみで住宅ローンを組む

②土地代と建築費の1本立てで住宅ローンを組む

③「土地先行融資」または土地代と建築費の2本立てで住宅ローンを組む

 

これら3つのパターンの融資の流れも見てみましょう。

①土地なし注文住宅の住宅ローン

すでに土地を所有している場合や自己資金で土地を購入する方が、建築費のみを住宅ローンで支払うパターンです。

事前審査から本審査を経て、正式に契約した後、新築引き渡しのタイミングで融資が実行される、ほぼ全ての金融機関が取り扱う一般的な住宅ローンです。

②土地&注文住宅の住宅ローン

土地代と建物の建築費を一括して、住宅ローンを組むパターンで、事前審査と本審査は土地と建物に対して行われます。

こちらも建築費のみの融資と同様の流れで、ほぼ全ての金融機関で利用できます。

ただし、土地購入から新築引き渡しまでの期間に自己資金が確保できない場合、「つなぎ融資」や「分割融資」の利用で、住宅ローン実行前の支払いを済ませる必要があります。

③「土地先行融資」または土地と注文住宅の2本立て住宅ローン

1回目の融資で土地代が支払われ、2回目は新築の引き渡し日に融資実行となる「土地先行融資」と、土地と建物を別々に担保して2本立てで住宅ローンを組むパターンがあります。

事前審査から、土地の本審査→契約→融資実行の後に、建物の本審査→契約→融資実行となるため、2度の契約に必要な書類の準備や手続きの手間がかかる点に注意が必要です。

土地先行融資を取り扱う金融機関は、数が少ないため、2本立て融資の検討を進めておくのが理想的です。

 

>関連コラム:土地購入の際に確認するべき京都市の都市計画

 

注文住宅のつなぎ融資と分割融資

つなぎ融資と分割融資について

土地代を含めて住宅ローンを組む場合、引き渡しが完了して融資が実行されるまでに、土地代を自己資金で支払うか、別でローンを組むのが一般的です。

「つなぎ融資」や「分割融資」は、このような場合の支払いのほか、注文住宅の手付金や着工金、中間金などに利用できるローンです。

 

つなぎ融資とは

つなぎ融資は、住宅ローンを組む方が一時的に借入れできる、短期的な融資です。

「つなぎ融資」の特徴

  • 住宅ローンより金利が高い
  • 住宅ローン控除は対象外
  • 担保がなくても借入れ可能
  • 住宅ローンとは別で契約
  • 多くの金融機関が取り扱っている
  • 返済は住宅ローンの融資が実行されるタイミング
  • 借入れ金額や利用回数に上限がある

 

つなぎ融資は、自己資金が十分にある場合や契約金以外の支払いがたびたび発生しない場合、住宅ローンを組む金融機関で分割融資が受けられる場合は、利用する必要性がありません。

手付金や中間金の費用は、ハウスメーカーや工務店によって異なるため、つなぎ融資を利用する必要があるかどうかは、施工会社や金融の専門家に相談するのがおすすめです。

分割融資とは

分割融資は、住宅ローンの融資を複数回に分けて実行できる借入れ方法です。

取り扱いが少なく、返済開始のタイミングや金利の仕組みも金融機関によって異なるため、事前に商品説明をしっかり理解しておくことが大切です。

「分割融資」の特徴

  • 住宅ローンと同じ金利
  • 住宅ローン控除の対象
  • 取り扱い金融機関が少ない
  • 返済開始のタイミングは金融機関によって異なる
  • 借入れ金額や利用回数に上限がある
  • 土地や建物の抵当権設定に費用がかかる
  • つなぎ融資よりも手数料や登記費用が高い

 

注文住宅の住宅ローン審査・契約、資金計画時のポイント

住宅ローン審査や資金計画のポイント

最後に、注文住宅の住宅ローンを利用する際に、総合的に注意すべきポイントを紹介します。

住宅ローンの組み方やつなぎ融資・分割融資の活用方法にはいくつかのパターンがありますが、どのタイプを選んでも共通して理解しておきたい要素です。

 

金融機関によって条件が異なる

住宅ローンは金融機関によって取り扱い商品が異なるため、金利や申請条件、審査基準などの内容も違ってきます。

そのため、ご家族の家づくり予算やご希望の返済プランに適した融資を受けるためには、複数の選択肢の中から最適なパターンを選ぶことが大切です。

金利変動があることを理解する

前記で変動金利と固定金利の特徴について解説した通り、住宅ローンを利用する際は、金利変動があることを理解しておきましょう。

住宅ローンの契約時と融資実行時の金利が変わる可能性はもちろん、変動金利を選んだ場合の返済期間中金利上昇により、ローンの支払い総額が高くなるケースもあります。

将来の金利上昇リスクを理解し、変動に備えた金利タイプの選択や余裕のある返済計画を立てておきましょう。

住宅ローン減税の適用条件

住宅ローンを利用する場合、一定の条件を満たすことで年末ローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除する制度が適用されます。

新築の場合、長期優良住宅・低炭素住宅やZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅がその対象で、住宅ローン減税の申請には「省エネ基準以上適合の証明書」が必要です。

 

参考:国土交通省|住宅ローン減税

 

金融の専門家に相談する

ご家族に合う最適な住宅ローンを選ぶためには、ファイナンシャルプランナーなどの専門的な知識が必要になります。

また家づくりには、住宅ローンが利用できる土地代や建築費だけでなく、自己資金での支払いが必要な諸費用や、注文住宅契約時の申込金や手付金などを現金で支払うケースも出てきます。

そのため、資金計画を立てる際には、マイホームの取得にかかる総予算だけでなく、どのタイミングでどれだけの費用を確保しておく必要があるか、余裕を持って把握しておくことが大切です。

 

>関連コラム:長期優良住宅とZEHの性能や補助金、住宅ローン控除の違い|比較時の注意ポイントを解説

 

まとめ│快適な注文住宅の住宅ローン選びと返済計画

住宅ローン対策と快適な返済計画で憧れの新築注文住宅を手に入れる

>施工事例:京都市左京区|モデルハウス|Bayern-S

注文住宅の適切な住宅ローン選びは、家づくりの成功にもつながる大切な要素です。

住宅ローンは、金融機関によって取り扱い商品や申請条件、審査基準に違いがあるため、ご家族の家づくり計画や予算、自己資金に合わせた融資パターンを選ぶのがポイントです。

また、金利変動への理解や複雑なプランの選択も必要になるため、信頼できるプロのサポートを受けながら、住宅ローン減税を上手く活用するなど、無理のない快適な資金計画を実現させましょう。

 

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