モダンな住宅は京都市の景観に関するルール内でも建てられるの?
京都市で住宅を新築する場合、個人の住宅であっても景観条例を守る義務があります。
京都の伝統的な景観を守る為のルールであるなら、モダンな住宅を建てられないのだろうか?
制限内でどの程度まできるのか?
屋根の形状や色に対する緩和はあるのか?
などの疑問があると思いますが、ルール内でモダンな住宅は新築できます。
モダンな住宅の外観にするポイント |
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目次
モダンな住宅の特徴を京都の景観に調和させる外観デザインについて
京都市では建物と景観を調和させる為、商業施設の色なども規制しています。コンビニやファストフードの飲食店の看板も他の地域とは違い、落ち着いた色合いになっています。アメリカから上陸したスターバックスが、京都市内で日本家屋を店舗にした際、話題になったことを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その為、京都の景観に調和する住宅と考えると、和風住宅を思い描く方が多いことと思いますが、モダンな住宅を調和させることもできます。モダンな住宅の特徴は、洗練されたシンプルなデザインです。
その良さを活かしつつ、京都の景観に調和させる為のルールを採り入れたデザインを計画していくと、京都の景観に調和するモダンな住宅が生まれます。
モダンな住宅には、シンプルな屋根とモノトーンの色味という特徴がありますが、これらの特徴を活かした京都の景観に調和させる外観デザインについて考えていきましょう。
モダンな住宅の屋根の形状・色・質感
モダンな住宅に使われる屋根には、片流れ屋根と陸屋根が挙げられます。その中で、傾斜のある面が一つだけついている片流れ屋根には、雨樋が一つだけなので外観がすっきりするという良さがあります。
陸屋根はビルの屋上のような平らな形状なので、シンプルな箱形の家にできる良さがあります。どちらもモダンな住宅の外観には好まれる屋根の形ですが、京都市では片流れ屋根や陸屋根は採用できません。
京都市で求められる屋根の形
京町家などで多く見られる屋根の勾配(10分の3から10分の4.5まで)を特定勾配として定めるなど,市街地においては,切妻屋根を基本とした勾配屋根による屋並みの整った良好な通り景観の保全・形成を図っています。 なお,勾配の指定のない地区においても,伝統的な木造家屋と調和する勾配として,10分の2から10分の6までの勾配とすることを求めています。
引用:京都市景観ガイドライン
そこで京都市でのモダンな住宅の屋根には、切り妻屋根や招き屋根が採用されます。切り妻屋根は左右対称の三角屋根、招き屋根は左右の長さと傾斜が異なる三角屋根です。
屋根の色と屋根材
モダンな住宅には、モノトーンカラーで統一するという特徴がありますが、京都市での屋根の色彩基準内でその特徴が活かせます。
【景観地区における色彩の基準】 | |
日本瓦及び平板瓦 | 原則としていぶし銀 |
銅板 | 素材色又は緑青色 |
銅板以外の金属板及びその他の屋根材 | 原則として光沢のない濃い灰色、光沢のない黒 |
日本瓦と銅板は色の条件に合っていればどの地区においても使用できますが、金属板及びその他の屋根材は、使用が許可されない地区もあります。
モダンな住宅の外壁の色・質感
モダンな住宅の中には、屋根だけではなく、外壁もグレー系やブラックにすることがありますが、京都市では外壁に暗い色を用いることができません。一方、漆喰の塗り壁の白色は許可されますが、真っ白に塗装された外壁は許可されません。
京都市では景観地区の特性によって自然景観と調和する色彩・歴史的町並みと調和する色彩・沿道及び市街地の町並みと調和する色彩といった基準を定めています。そのどれもが低彩度かつ中明度の色彩を基本としているので、濃い色は含まれていません。
自然景観と調和する色彩 <山ろく型,山並み背景型,岸辺型の美観地区等>
背景となる自然の色合いと調和するように,自然になじむ素 材色を活かすことを目指します。極端な明度差をなくし,自然 景観が持つ柔らかな明度起伏からの突出を避け,彩度は,四季 折々に変化を見せる木々などの色合いが活かせるように自然物 より下げるよう配慮します。
歴史的町並みと調和する色彩<旧市街地型,歴史遺産型,沿道型(三条通地区)の美観地区等>
町家などによる歴史的町並みに存在する色相とすることで, 地域になじむ色合いにすることを目指します。明度ごとの使用 面積の配分は周囲の歴史的町並みと揃え,彩度は,歴史的町並 みの中心となる建築物より高くならないよう配慮します。
沿道及び市街地の町並みと調和する色彩<沿道型(幹線地区)、市街地型の美観形成地区等>
隣接する建築物との色彩の差異を少なくすることで、まとまりのある景観とすることを目指します。また、色相、明度、彩度のいずれについても,隣接する建築物と類似した配色とする ことで全体として調和の取れた町並みとなるよう配慮します。
引用:京都市景観ガイドライン
ただ、外壁の色を濃いグレーやブラックにしなくても、アイヴォリー系の色彩と、深い色合いの屋根を組み合わせることで、十分にモダンな住宅の外観にすることができます。
また、外壁材には木材、漆喰、土塗壁、石材等の自然素材を中心に構成されている京町家等の木造建築物と調和する質感の外壁材を使うことが求められています。歴史遺産型や旧市街地型の美観地区では、砂壁・土壁状等の細やかなテクスチュアがある仕上げ塗材、水平線を強調したボーダー状のタイルや外壁パネルなどが推奨されています。
モダンな住宅の内装
住宅の外観には京都市の基準がありますが、内装に基準はなく自由に決めていくことができます。モダンな住宅の内装を見ていきましょう。
無垢材の梁が、勾配天井を活かした開放的な空間のアクセントになっているリビングです。フローリングや建具の無垢材と塗り壁の組み合わせにはシンプルな美しさがあると同時に、きれいな空気環境を生み出す働きもあります。
この事例を詳しくご覧になれます。
無垢材のフローリングと梁、塗り壁の明るさにモノトーンのソファとラグ、畳コーナーが映えるリビングです。
この事例を詳しくご覧になれます。
>>>京都市左京区|モデルハウス | 光が降り注ぐ吹抜リビングとアウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅
ダイナミックな吹き抜けを利用した書斎コーナーです。フローリングと合わせて無垢材のデスクが造作されています。
この事例を詳しくご覧になれます。
京都市で新築住宅を建てる際、内装は自由ですが外観デザインには様々な基準があります。その基準内で理想のデザインにする為には、景観条例を熟知していることが大切です。
ただ、家づくりには外観デザインだけではなく、間取りや住宅性能等決めなくてはならないことがたくさんあります。その中で、さらに景観条例に関しての知識も得ようとすると、時間も労力も倍増してしまいます。
土地探しも同時にする場合にはさらに大変です。それを考えると、土地探しもいっしょにできて、京都市の景観条例に詳しい工務店に施工を依頼する方法が理想的です。
自分や家族に十分な知識がなくても、京都市で豊富な施工実績のある地元の工務店なら、条例の下で理想の家を実現する為のアイデアを持っています。モダンな住宅を京都市に建てたいとお考えの際にはお気軽にご相談ください。
景観条例に合ったモダンな外観デザインのモデルハウス
京都市には景観条例があり、個人の住宅であっても数々の制限を守らなくては新築できません。制限の中で自分達の好みに合う外観を造り上げていくことは大変ですが、分譲住宅にはすでに、景観条例に合ったモダンな外観デザインが備わっています。
室内環境の快適さは、実際に家の中で過ごしてみないとわかりません。ぜひモデルハウスで心地良さと暮らしやすい間取りを体感なさってください。
京都市での物件探しを検討される際には、ぜひ三都の森のモデルハウスに足をお運びください。三都の森のモデルハウス
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京都市での注文住宅は地元に強い工務店で!
京都市に住宅を新築する際には、全国どの地域にもある都市計画法の他に、京都独自の景観に対する基準を踏まえて家づくりを進めなくてはなりません。その為、京都市の景観条例を熟知している地元の工務店での家づくりが安心です。
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地元に密着し、自社一貫施工で京都市での家づくりをサポートしております。
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