分譲住宅と注文住宅 京都市の新築一戸建てならどちらがおすすめ?
新築一戸建てには分譲住宅と注文住宅があります。注文住宅に対しては、「何もかも自由に決められるから家族にあった家が建てられる」という人もいれば、決めることが多すぎて不安と感じる人もいます。
比率を見ると注文住宅を建てる人は分譲住宅(建売住宅)を建てる人の約2倍です。どちらの方法での家づくりが家族の理想の家に繋がるのでしょうか?
家づくり方法の選び方ポイント |
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目次
分譲住宅と注文住宅の特徴と比率
2021年度にフラット35を利用して新築された分譲住宅の割合は31.8%、注文住宅は43.4%でした。都市部では土地の価格が高額なので分譲住宅が多く、比較的土地が購入しやすい価格の郊外や地方都市では、注文住宅が多い傾向にあります。
2021年度 フラット35 建て方別融資区分の比率 | |
注文住宅 | 43.4% |
分譲住宅 | 31.8% |
中古住宅 | 24.7% |
東京や大阪では分譲住宅の比率が高い傾向にありますが、京都市も土地の価格が高額な区では分譲住宅を選択する人は少なくありません。
2021年度 フラット35の融資区分別所要資金 | |
マンション | 4,528万円 |
土地付注文住宅 | 4,455万円 |
建売住宅 | 3,605万円 |
注文住宅 | 3,572万円 |
中古住宅 | 2,614万円 |
出典:住宅金融支援機構 2021年度 フラット35利用者調査
注文住宅と分譲住宅・建売住宅
「建て方別融資区分」では分譲住宅、「融資区分別所要資金」では建売住宅という言葉が使われていますが、この2つは同じ意味です。分譲住宅は高級、建売住宅は安いというイメージを持つ方もいらっしゃいますが、どちらも既に完成している住宅、又は完成予定の住宅を土地と共に購入する家づくりです。
大手有名ハウスメーカーが販売する分譲住宅は、同じ規模と住宅性能、デザイン性の注文住宅よりブランド力がある為、高額であるケースが多いです。また、価格を抑える為に必要最小限の断熱性や耐震性にしている分譲住宅は、注文住宅より低価格であるケースが多いです。
また、同じ住宅会社が建てる注文住宅と分譲住宅を比較してみると、設計や構造計算を一棟ごとにする必要がないことや、建築資材をまとめて購入できることから、分譲住宅の方が注文住宅より抑えた価格になっているというケースもあります。
一方、注文住宅は土地を購入する、又は手持ちの土地に白紙の状態から設計・間取りを進める家づくりです。価格には上限も下限もありません。住宅の規模、断熱性能や耐震性、建築資材、間取りなどの違いによって、分譲住宅より高額になることも低額になることもあります。
分譲住宅と注文住宅の選び方
家づくりのプロセスの違いによって、どちらの方法にも良い面と難しい面があります。
費用の違い
注文住宅と分譲住宅を比較してどちらが高いということはありません。建築する家の断熱性や耐震性、建築資材などによって費用は変わります。唯一違う点は、分譲住宅では契約前から最終的に支払う価格が明確であること、注文住宅では予算内で家族の希望を満たさなくてはならないので、話し合いに非常に時間がかかることです。
ただ、分譲住宅の一種である規格型住宅は例外です。土地と基本のヒナ型は決まっていて、契約後に建築が始まるのですが、オプションの選び方で費用が高額になっていくことがあります。
例えば、システムキッチンやシステムバスなどの住宅設備機器のメーカーやグレードは標準での仕様が決まっていますが、別のメーカーや同じメーカーでも異なるシリーズ、同じシリーズでも高グレードを選ぶと、オプション料金が発生します。
内装の素材や外観の色を変更したい場合も、決められた仕様以外の素材や色を選ぶと、費用が嵩みます。その結果、初めに提示された価格とは大幅に異なってしまうこともあるので注意が必要です。
注文住宅の場合は、建築会社との話し合いの中でプランが進行していくので、家づくりの途中経過で、初めに決めたことを変更しなければそのような心配はありません。
住宅性能の違い
注文住宅では断熱性や耐震性も家族の考え方に合わせて決めていきますが、分譲住宅ではすでに住宅性能が備わっています。断熱性能や耐震性能にこだわりがあり、正しい情報を十分に得ている人にとっては、建築会社との話し合いの際に、具体的な住宅性能についての希望を出すことができます。
ただ、「耐震性も断熱性も高い方がいいのだろうけれど具体的にはよくわからない」という人も多いのではないでしょうか?注文住宅では建築会社との話し合いの際に、断熱性の違いによる暮らしの快適さと省エネ性の高さについての説明を受けながら、判断していくことになると思います。
一方、分譲住宅の場合は、既に住宅性能が決まっています。もしその住宅性能が家族の希望する温熱環境を満たすだけの高さを持っていなかったとしたら、暮らし始めてから後悔することになってしまいます。
注文住宅だから住宅性能が高い、分譲住宅だから低いということはありません。注文住宅では十分な説明を受け、家族の希望する温熱環境を実現するだけの性能を持たせることが必要です。分譲住宅では家族の望む温熱環境が実現されるだけの性能を、その住宅が備えているかどうかを確認することが大切です。
間取りの違い
分譲住宅の最も良い点は、完成した住宅を体感できることです。注文住宅の場合は間取り図や模型から、新しい家での暮らしを想像します。一方、分譲住宅では階段を昇り降りしたり、家事動線や、収納の使いやすさを確認したりできます。
その結果、家族の暮らし方にとても良く調和すると感じることもあれば、完璧ではないがほぼ妥協できると思うこともあるでしょう。全く合わないとなれば、他の分譲住宅を探すことができます。
注文住宅の場合は、完璧に家族の暮らしに合わせた間取りにすることができますが、その為には綿密な話し合いが必要です。建築会社との話し合いでは、家族の家での暮らし方を明確に伝え、間取りプランを進めていかなくてはなりません。
家族構成に合わせた居室数、家族の在宅時の過ごし方に合わせたリビングやダイニングの広さ、帰宅動線や家事動線、家族の持ち物の量に沿った収納、将来の暮らしの変化に配慮した可変性など、全てを家族の事情に合わせて決められます。
どちらを選ぶべきなのか
どんなに時間をかけてでも100%家族の希望を満たす家にしたいと考える人には、注文住宅が向いています。注文住宅の場合には、家族の希望に耳を傾け、予算内で家族の理想の家を実現する為の話し合いを根気よく続け、知識が足りない部分に関して十分な説明をする建築会社を選ぶことが大切です。
一方、希望は満たしたいけれど、話し合いの為に情報を集めたり、頻繁に話し合いをしたりするだけの時間がとれないという場合には、分譲住宅が良いでしょう。分譲住宅の場合、間取りや内装の雰囲気など、目に見える部分は確認しやすいので、家族の好みに合う住宅を見つけやすいです。
ただ、断熱性や耐震性などの目に見えない部分が、暮らし始めてからの快適さや省エネ性、安全に大きく関わります。家づくり予算内でという制限はあると思いますが、安さにつられず、その部分の確認をしっかりすることが大切です。
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