京都の気候風土に合わせた断熱等級7の家

日本の住宅は昔から「暑さ寒さは我慢するもの」とされ、特に「夏を良しとすべし」という思想のもと、冬は厚着で寒さをしのぐ生活が当たり前でした。
しかし私たち【三都の森】では、意匠や設備がどれだけ優れていても、住まいに快適さがなければ本当の満足は得られないと考えています。だからこそ、私たちは「断熱性能」を最も重視しています。

【三都の森】の家は、高気密・高断熱住宅を標準とし、外気に左右されない快適な室内環境を実現。断熱材に加え、気密性・換気・湿気対策を含めた総合的な設計で、健康と省エネを両立した住まいをつくっています。また、断熱性能は最高等級である「等級7」をクリアしており、一年を通して快適な室温を保ちます。

特に、夏は蒸し暑く冬は底冷えする京都の気候でも快適に暮らせるよう、私たちは一年中心地よい住まいを提供することを目指しています。

並外れた断熱性能

【三都の森】では、住宅の快適さと省エネルギー性を両立するために、断熱性能において日本最高水準となるUA値0.26W/㎡Kを全棟で実現しています。
これは、北海道の省エネ基準(UA値0.46W/㎡K)をも大きく上回る数値であり、京都市の基準(UA値0.87W/㎡K)と比べても圧倒的な性能差があります。

この「並外れた断熱性能」により、外気温の影響を大幅に抑え、夏の暑さや冬の寒さが室内に伝わりにくい住まいが実現します。
冷暖房効率が大きく向上し、年間の冷暖房費が12万円以下という水準も十分に達成可能です。
さらに、室温が安定することで体への負担が軽減され、ヒートショックなどの健康リスクも大きく低減されます。

断熱性能の指標であるUA値(外皮平均熱貫流率)は、建物からどれだけ熱が逃げやすいかを示す数値で、小さいほど断熱性能が高いことを意味します。
【三都の森】が採用しているUA値0.26W/㎡K(等級7)は、現在の日本においてごく限られた住宅会社しか到達していない水準です。

こうした高性能を、特別仕様ではなく「すべての住宅で標準」として提供するのが、【三都の森】の家づくりです。
エネルギーを最小限に抑えつつ、最大限の快適性を得る――それが私たちの考える「未来基準の住まい」なのです。

並外れた断熱性能

断熱性能が高いと温度のバリアフリーが実現

エアコンの温度設定がそのまま室温に

意外に思われるかもしれませんが、エアコンは設定温度がそのまま室温になるわけではありません。
多くの住宅場合、夏は設定温度より高く、冬は低くなってしまいます。
これは、住宅の断熱性能が低いため、どうしてもエアコンの機能・性能だけで設定温度にすることができないことが原因です。
​三都の森の家は、断熱性能が最高等級の7。
だから、外気の温度に室内が影響されることが他社の住宅より少なく、室温をエアコンの設定温度そのままの温度にすることができます。

ヒートショックの起きない家で安心の暮らし

ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることですが、室内で起こる場合は、風呂場から脱衣場に出た時や、リビングから廊下に出た時など、やはり急激に温度の変化がある場合に発生することが多いようです。
三都の森は、高い断熱性能を活かした全館空調システムを採用。
居室も脱衣場もトイレも、どこも一定の温度に保つことができるため、ヒートショックの起きにくい家です。

全館空調システム

外気の温度に影響されない省エネ住宅

エアコン1台で全館空調

断熱性能が高い家は、外気の温度変化の影響を受けにくい家です。
外が寒くても、暑くても、室内の温度変化は小さく、そのため三都の森の空調は、エアコン1台で十分です。
光熱費が少なく済み、地球環境にも優しい家で、家じゅう冬は23℃、夏は25℃ですごせます。

ダブル断熱+遮熱+樹脂サッシ・トリプルガラスで
最高の断熱性能7を実現

断熱等級は、国土交通省が制定した「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づき住宅の断熱性能を評価する等級で、1~7の7段階で評価されます。
三都の森は7段階の等級の中でも最高の等級7。
最高の断熱で、最高の暖かさ、涼しさをご提供いたします。

断熱等性能等級

ダブル断熱で徹底的に断熱性能を高める

​●断熱1 外断熱

三都の森はダブル断熱。外断熱と内断熱です。
​そのうち外断熱は、家全体をすっぽりと覆うことで、外部の温度変化を内部に伝えないという役割があります。
三都の森の家では、外断熱にEPSを用いています。EPSは発泡スチロールのような素材で、高い断熱性と耐水性を持ち、南極の昭和基地で40年間使用された実績あるようにとても耐久性も高い断熱材です。カビや腐食にも強く、長く住み続ける住宅には適しています。

EPS

​​●断熱2 内断熱

​ダブル断熱の内断熱には発泡ウレタンを使用しています。
発泡ウレタンは、ボードタイプではなく吹き付けタイプ。粘着力が高く、柱や梁などに密着することで、隙間から室内の熱が逃げることがなく、より断熱性能を高め、省エネに貢献します。
​また断熱材の一種であるグラスウールと比べ経年劣化しにくく、遮音性能が高いことも魅力です。
​内部結露を抑える効果もあり、カビ・ダニの繁殖や木材の腐食も防ぎます。

発泡ウレタン

太陽の熱を反射し室内に入れない

​遮熱シートで輻射熱を97%カット

遮熱とは、熱を反射することで内側に熱を入れないこと。
三都の森では、屋根に遮熱シート「Rフォイル」を設置することで、降り注ぐ太陽熱を反射し、室内温度の上昇を防ぎます。
だから、夏は暑くなる小屋裏も涼しく快適に。
冬は放射冷却を反射しすることで室内の暖かさを維持し、夏冬ともに家全体の快適性が高まります。

​遮熱シート

断熱性能を高める気密性能

真に快適な住空間を実現するためには、断熱性能と気密性能の両立が不可欠です。
断熱は外皮からの熱の出入りを抑える性能、気密はその断熱層に外気が直接触れることを防ぐ性能であり、両者は独立して機能するものではなく、常に連動して設計・施工されるべきものです。断熱と気密は掛け算の関係にあり、どちらか一方が不十分であれば、住まい全体の熱的性能は著しく低下します。

建物の気密性能を示すC値(相当隙間面積)は、1.0cm²/m²以下で「高気密」とされますが、【三都の森】では全棟においてC値0.5cm²/m²以下を標準としています。
この水準は、一般的な住宅よりもはるかに高い施工精度が求められ、現場ごとに徹底した管理と熟練の技術が必要です。

また、気密性能は一時的な数値では意味を成しません。
長期間にわたって高い気密性を維持するには、断熱層・気密層・防水層がそれぞれ独立しながらも統合的に機能する多層構造が求められます。
【三都の森】では、以下のような3層構成により、気密の耐久性と信頼性を高めています。

​●第1層:現場発泡硬質ウレタンフォーム

構造体に密着施工することで、下地との隙間を完全に充填し、気密・断熱を同時に 確保します。この層が気密性能のベースとなります。

​●第2層:透湿防水シート《ガーディアン》および防湿シート《メンブレン》

外壁ラインでの二次的な気密・防湿層として機能し、風圧・湿気・雨水の浸入を防ぎつつ、内部からの湿気の排出をコントロールします。

​●第3層:貫通部・開口部のディテール処理

設備配管や電気配線など、気密の弱点となり得る部位には、気密テープや発泡材による緻密な補強処理を実施。ミリ単位の施工精度で隙間を封止します。

さらに、これらの気密層は外断熱によって紫外線・結露・温度変化から保護され、長期的な気密性能の安定につながります。
このように、設計段階から詳細な気密計画を行い、施工段階でその計画を忠実に再現する体制を整えることで、単なる「高性能」ではなく、持続的に機能する高性能を提供することが可能になります。

断熱設計と気密施工は、どちらか片方では成立しません。
【三都の森】では、設計者・施工管理者・職人が一体となって、「断熱・気密・防湿」の連携構造を精密に構築し、数値的にも体感的にも確かな快適性を実現する住宅を提供しています。

気密性能1

結露計算を当たり前に

住宅を長く快適に保つために、見落とされがちでありながら深刻な問題となるのが「結露」です。
特に注意すべきは、目に見える窓まわりの結露ではなく、壁の中で発生する「壁体内結露」。
この現象は、外気と室内の温度差によって発生する水分が壁の内部に溜まり、構造材や断熱材の劣化、カビ・ダニの繁殖、さらには健康被害や建物の耐久性の低下を引き起こす深刻なリスクとなります。

多くの現代住宅は、一定の断熱材や気密性を備えていますが、それが中途半端な状態であると、むしろ結露の危険性を高める結果になります。
断熱によって室内外の温度差が拡大し、隙間から侵入する湿気が壁体内で凝縮してしまうことで、見えない場所で劣化が進行していきます。一度壁の中に湿気が入り込むと外に逃げにくく、構造材の腐朽やシロアリ被害を招き、最悪の場合は建物の寿命そのものを縮めてしまいます。

【三都の森】では、こうした結露リスクに先手で対応する「結露計算」を徹底しています。
設計段階から通気層、防湿層の配置や施工方法を綿密に検討。湿気が壁体内に侵入・滞留しない構造を確保することで、壁体内結露の発生を未然に防ぎます。
これは単なる施工手順ではなく、私たちの設計思想そのものです。
性能を数値で保証するだけでなく、見えない部分まで科学的に裏づけされた安全性を備えること。
これこそが、長く安心して住み続けられる住まいの本質であり、私たち【三都の森】が目指す「未来基準の家づくり」の根幹です。

結露が起こる工事の例

窓からの日射熱を防ぐ

窓・窓枠の性能

住宅設計において、窓はとても重要なパーツですが、実は快適な住まいをつくるうえで最も弱点になりやすい部分でもあります。
というのも、室内の熱の約半分は窓から逃げてしまうため、どれだけ断熱材の性能が高くても、窓の性能が追いついていなければ、その効果は十分に発揮されないからです。

また、どんな窓を選ぶかは建物全体の断熱性能によっても変わってきます。
性能の低い住宅に、高性能な樹脂サッシを使っても、その性能を活かしきれず、性能の高い住宅に、性能の低い窓やサッシを使うと、せっかくの断熱性能が台無しになります。
だからこそ、家全体の性能に合った窓を選ぶことが大切です。

窓ガラスには種類があり、冬の暖かさを重視した「日射取得型」と、夏の暑さを防ぐ「日射遮蔽型」があります。窓の位置や地域の気候に応じて、これらを使い分けることが大切です。

窓枠にも、大きく分けて4つの種類があり、断熱性能の低い「アルミサッシ」、その次に性能が高い「アルミ樹脂複合サッシ」、さらに性能が高い「樹脂サッシ」、そして最も断熱性に優れる「木製サッシ」があります。
これらのサッシは、素材によって熱を伝える速さ(熱伝導率)に大きな差があり、最も熱伝導率が高い「アルミサッシ」から最も熱伝導率が低い「木製サッシ」まで多種多様です。

​三都の森はトリプルガラス・樹脂サッシ

【三都の森】の窓は、トリプルガラス+樹脂サッシです。
ガラスはダブルLow-E仕様で、トリプルガラスの間はアルゴンガスを充填。3層のガラスには、通常のガラスより断熱性能を高めたLow-E膜という金属膜をコーティングしています。
サッシは、アルミよりはるかに熱伝導率の低い樹脂を使用することで、優れた断熱性能を実現しています。
この高性能な窓により、室内の熱が逃げにくく、外気の影響を受けにくい快適な住環境を保つことができます。

トリプルガラス・樹脂サッシ

採光(窓)の配置計画

【三都の森】では、窓は単に「大きければ良い」「数が多ければ明るい」といった単純な基準で設計するものではないと考えています。
窓の役割は採光だけでなく、通風、視線の抜け、室内外のつながり、さらにはプライバシー保護や防犯性にも関わる非常に多面的なものです。

たとえば、収納部屋に設けた窓が外から中の様子を見せてしまったり、隣家との距離が近い場所に窓を設けることで、お互いの視線が気になって落ち着かない生活環境を生んでしまうこともあります。
南側に大きな窓を設ければ明るさは確保できますが、夏の強い日差しに対する対策がなければ、熱の侵入によって室温の上昇や冷房負荷の増加につながることもあります。

そのため、【三都の森】では「窓をつけない」という選択肢も含め、暮らしに本当に必要な開口をゼロベースで検討します。
太陽の動きや室内の動線、近隣建物の窓位置、通風の経路、外構計画までを含めた立体的な環境解析を行いながら、「なぜそこにその窓が必要か」という"必然"を導き出します。

単なる開口の配置ではなく、暮らしと光と空間の関係を読み解き、その土地、その家、その家族にとって最適な窓の在り方を設計する――これが私たち【三都の森】の採光・窓配置計画の考え方です。


チーム三都で確実な工事を

【三都の森】の家づくりは、断熱・気密・湿気対策・採光計画といったすべての設計要素において、業界でもトップクラスの性能を誇ります。
しかし、どれほど緻密な設計や優れた資材が用意されていても、それを現場で正しく施工できなければ意味がありません。住宅の性能を本当に支えているのは、「誰が、どう施工するか」という施工品質そのものです。

私たちはこの課題に対し、「チーム三都」という施工体制で応えています。
【三都の森】では、全棟で同じ断熱材・同じ構造を採用し、設計仕様を完全に標準化。
それを実現する現場には、設計者・現場監督・職人といった工事関係者がすべて固定のメンバーで関わります。
現場ごとに施工者が変わることはなく、熟練の職人たちが常に高品質な施工を安定して提供しています。

この固定メンバーによる連携と熟練の技術こそが、「チーム三都の森」の最大の強みです。
職人同士が互いの仕事の内容と手順を深く理解しているため、現場での伝達ミスや施工のムラが生じにくく、常に高い施工精度を維持できます。
また、扱う資材を統一することで調達効率が上がり、コストの最適化と品質の両立も図られています。

断熱性能や気密性能は、材料の性能だけで発揮されるものではありません。
どれだけ高性能な断熱材を使用しても、施工精度が低く気密性を高められなければ、隙間から熱が逃げてしまい、期待される性能は得られません。
だからこそ、見えにくい部分をいかに丁寧に仕上げられるかが、住宅の快適性と耐久性を左右するのです。

私たちは、性能を支えるのは人の力だと考えています。
同じ仕様を、同じ職人が、同じ精度で仕上げる。
それが【三都の森】の品質の根幹であり、確実な施工を実現する「チーム三都」の真骨頂です。

チーム三都の森1