新築の予算オーバー対策|削るところと残すところを見極めて後悔のない家づくり

新築の予算オーバー対策で理想のマイホームを実現

新築の打ち合わせを進めるうちに、予算がオーバーしてしまうケースは少なくありません。

特に注文住宅の場合は、間取りやデザイン、性能などの設計が自由な分、最初の計画にはなかったプランに仕上げるための追加費用がかかることもあります。

そこで今回は、住宅性能やご家族の住み心地を損なわずにコストダウンできる方法を知るために、「削るところ」と「残すところ」のポイントや理由を解説していきます。

予算オーバーの額に応じたプランの見直し方も紹介しますので、ぜひ快適な家づくりにお役立てください。

 

このコラムのポイント
  • 新築で予算オーバーしやすい理由を理解し、適切な対策をとりながらプランニングを進めていきましょう。
  • 予算内で理想の新築を建てるために、あらかじめ「削れるところ」を押さえておくと便利です。
  • 省エネ性や快適性に関わる「削れない部分」も見極めて後悔のない家づくりを目指しましょう。

 

新築で予算オーバーする主な原因

新築で予算オーバーする原因とは?

>「低燃費・快適住宅・ローメンテ」の自然素材注文住宅 モデルハウス Bayern-Xグレード(京都市)

新築注文住宅では、多くの場合「無計画なプランニング」や「想定外の追加費用」が、予算オーバーの原因となります。

まずは、無理のない資金計画で理想の家づくりを実現するために、新築で予算オーバーしやすい主な理由を見ておきましょう。

 

新築費用の全体像が分からない

注文住宅を新築する際は、建物本体工事費の他に、付帯工事費や諸費用、土地がない場合は土地代がかかります。

付帯工事費や諸費用は、新築費用全体の約30%を占めるのが一般的ですが、ハウスメーカーや工務店によっては、見積り書に含まれない場合もあるため、契約前にしっかり確認しておきましょう。

また、プランニング中の仕様変更やオプションの追加がある場合、建築費用を押し上げる要因となり得ます。

家づくりの総額と内訳を明確にし、不安や後悔のない資金計画を立てておくことが大切です。

土地代や地盤改良費を見込んでいない

土地探しから注文住宅をご検討の場合は、地域や土地の広さ、条件などによって変わる土地の取得費用の相場を調べながら、家づくり全体に必要な費用を把握、調整することが大切です。

なお、土地を購入する場合は、地盤調査や造成工事が必要なケースもあるため、計約前に調査・工事の規模や費用の見積りを出してもらいましょう。

造成工事に含まれる、整地や地盤改良などは建物の土台を強化するために必要で、規模や工法によって費用も変動するため、詳しくは専門家に相談するのがおすすめです。

優先順位が決まっていない

何を優先し、どこで妥協できるかを決めずに「とりあえず好きなプラン」を選んでいると、あっという間に見積りは膨らんでしまいます。

例えば、住まいの耐久性や快適性を左右する構造・性能に関する部分をベースに、将来変更できる設備や内装のこだわりを抑えるなど、ご家族でよく話し合いプランの優先順位を決めておくのがおすすめです。

ご家族の中で、優先順位の高いものから低いものまでリスト化して共有しておけば、もし予算オーバーが出た場合でもスムーズに調整できます。

補助金や優遇措置を見落としている

新築の場合、一定の条件を満たす省エネ住宅や長期優良住宅なら、国や自治体が提供する補助金・優遇措置などの制度が受けられます。

高性能な住宅は、高額な初期費用に対して補助額も大きくなる傾向なので、ランニングコストと合わせて、専門家にトータル費用のシミュレーションを依頼してみましょう。

使えるはずの補助金や優遇措置を見逃さないよう、家づくりの早い段階から情報収集や住宅会社への相談を進めておくことが大切です。

>関連コラム:注文住宅の予算決めで後悔しない方法|費用の内訳と相場を押さえて理想のマイホームを実現

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新築の快適性を損なわず「削れるところ」

新築予算で無理なく削れるところ

>【断熱等級7・耐震等級3・全館空調の家】the Class ーザ・クラスー モデルハウス

それでは、家づくりの削れるところをチェックしながら、予算内でプランニングを進めるためのポイントを理解していきましょう。

 

床面積や部屋数

注文住宅の建築費用は、単純に計算した場合「坪単価×延床面積」となるため、床面積が広い家や部屋数の多い間取りは、材料費・施工費・設備費などの増加に合わせて高額になる傾向です。

そのため、家族構成やライフスタイルに合う適正な広さや部屋数を把握した上で、間取りの併用や集約化、廊下を減らすなど、効率的に延床面積を抑える方法を考える必要があります。

一方、延床面積に含まれないロフトを採用すれば、コストを抑えながら収納や作業スペースとして活用できる空間の確保が可能です。

水回り設備のグレードやオプション

キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備は、グレードやオプションによって価格が変動しやすいポイントです。

最新の設備や高性能高機能なプランには惹かれますが、こだわり過ぎると一気に予算がオーバーしてしまいます。

例えば、タッチレス水栓やタンクレストイレ、床暖房の必要性を再検討するなど、見た目や性能の豪華さだけでなく、必要最低限の機能を見極めることでコストダウンを狙いましょう。

収納や家具、照明のデザイン

収納や家具が多い住まいや華美な照明にこだわる場合、インテリアにかかる費用が増加し「気づけば予算オーバーしていた」なんてこともよくある例です。

追加費用がかかりやすい、収納や照明計画は、設計段階からイメージや希望をプランナーに共有し、適宜造作設計も取り入れながら調整するのがおすすめです。

また収納は、各部屋に設けるよりも1か所にご家族の衣類や荷物をまとめられるファミリークローゼットの方が、コストの節約や動線の効率化につながる場合があります。

屋根の種類や建物の形状

屋根の形状や面積、建物のデザインは外観を左右する大切なポイントです。

しかし、インパクトのあるデザインや複雑な形状の家は、建築初期費用だけでなく、将来の維持費もかかりやすいのが特徴です。

特に、雨水や汚れがたまりやすい形状の屋根や建物は、劣化が進みやすく外観にも影響します。

四角に近いシンプルな形状や平屋は、耐久性や耐震性が高く、日頃のケアやメンテナンスもしやすいため、建築コストの削減と維持費の節約につながります。

外構工事の内容

庭や駐車スペース、フェンスなどの外構工事が建築費用に含まれていない場合、想定外のコストが負担になるケースがあります。

門扉やフェンス、植栽は、住みながら整えていく方も多いですが、設計初期段階から防犯性やプライバシー性、建物との調和を考えた、最小限の外構をデザインしておくのがおすすめです。

その上で、優先させたい工事と後からできる工事を検討することで予算管理もしやすくなります。

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新築で削ると後悔しやすい部分

新築で削るべきではないところ

>施工事例:光が降り注ぐ吹抜リビングとアウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅

新築の予算オーバー対策のために、プラン全体の見直しが大切ですが、安易に削って後悔しやすいポイントにも注意が必要です。

特に、住まい安全性や暮らしの快適性に関する部分は「削らないところ」として押さえておきましょう。

 

気密・断熱などの住宅性能

住まいの気密性や断熱性は、ご家族の快適な暮らしやランニングコストに影響する部分です。

初期費用を抑えるために、断熱材や窓の気密・断熱性能を下げてしまうと、冷暖房効率が下がり、結露によるカビやダニも発生しやすくなります。

光熱費の節約やご家族の健康にも直結するポイントなので、長期的なコストと暮らしを考えて住宅性能を選ぶことが大切です。

>関連コラム:断熱性能が高い住宅のメリット・デメリット|断熱性能等級・UA値の見方と会社選びのコツを解説

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耐震性能に関する設計

建物の構造や耐震性はご家族の安全や命に関わる部分です。

耐震等級3段階の1~3では、工事費用にして50~100万円程度の差があると言われますが、近年では等級3が標準仕様になっている住宅会社も多く、ご家族の安全を最優先に考えた備えが実現します。

また耐震等級3の住まいは、保険料の割引やマイホームの資産価値を維持する観点においても有利です。

>関連コラム:耐震等級3とは?耐震性能が高い住宅選びのコツや地震保険割引のポイントも解説

屋根や外壁の耐久性・メンテナンス性

屋根や外壁の素材選びは、初期費用だけでなく将来のメンテナンス費用にも影響する部分です。

安価な素材で初期費用を抑えても、数年後に塗装や補修が必要になり、短期間での出費は増える可能性もあります。

屋根や外壁選びの際は、「どれくらい持つか」「維持しやすいか」を見極めて、耐久性・メンテナンス性に優れた外観づくりを意識してみましょう。

>関連コラム:平屋の外壁・外観の選び方と実例|おしゃれな色や素材、デザインで理想の新築を実現

防犯・プライバシー対策

ついつい後回しにしがちな防犯・プライバシー対策も大切です。

後付けで対応できる防犯グッズや目隠しアイテムもありますが、窓の配置や外構、セキュリティ設備などは、設計段階から検討しておく必要があります。

特に、空き巣が多い住宅密集地や人目につかない立地に新築を建てる場合は、外からの視線や侵入経路を防ぐための対策に必要なコストをかけることも視野に入れておきましょう。

>関連コラム:新築戸建ての防犯対策とおすすめグッズ|空き巣に狙われやすい家を防ぐコツを解説

 

予算オーバーの額に応じた対策ポイント

最後に、予算オーバーした場合の調整ポイントやおすすめの対策方法を超過額別に紹介します。

予算オーバーした額によって見直せる部分が異なるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

「300万円オーバー」グレードやオプションの調整

グレードやオプションを見直して予算を調整

>施工事例:京都市左京区|新築|K様邸

300万円前後の予算オーバーがある場合、設備や内装のグレード、オプションの見直しで調整可能な場合があります。

キッチンや浴室、トイレなどの水回りの集約化で、配管の無駄を削減したり、設備の規模や数を縮小して、本体価格や設置費用を抑えるのも有効です。

見栄えや機能などプラスαの部分をシンプルに削ることで、住宅性能や使い勝手を下げず、快適に予算調整が実現します。

「500万円オーバー」間取りや動線の見直し

間取りや動線のシンプル化でコストダウン

>施工事例:京都市左京区|新築|K様邸

500万円前後の超過は、設備の仕様やグレードなどの調整だけでは難しく、間取り全体の動線や部屋数の見直しが必要になります。

広すぎるスペースや不要な部屋がないか、水回りや収納をまとめて動線の無駄を工夫できないかを検討してみましょう。

例えば、和室をリビング続きの畳コーナーに変更する、子ども部屋を1つにして将来間仕切りで区切る、洗面脱衣所とランドリールームを集約させるなどのシンプル化で材料費や施工費が抑えられます。

「1,000万円オーバー」建物の規模や床面積の縮小

建物の規模や床面積を縮小して予算内で理想の家づくりを実現

>「低燃費・快適住宅・ローメンテ」の自然素材注文住宅 モデルハウス Bayern-S(京都市)

1,000万円以上の予算オーバーでは、建物の規模や延床面積を縮小させる必要性が出てきます。

建物の大きさや延床面積がコンパクトになれば、構造から屋根や外壁、内装、設備まで、家づくり全体のコストが丸ごと抑えられます。

また選ぶ土地の広さにも影響する場合は、価格を抑えた土地を探すことも可能です。

土地代や建物本体工事費が抑えられれば、内装や設備のこだわりが実現する場合もあるため、専門家にしっかり相談しながら、トータルでご家族にとって快適な住まいを計画していきましょう。

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まとめ│新築で予算オーバーしない快適な家づくりを実現

予算オーバーのない快適なプランニングで理想の新築を実現

>施工事例:京都市左京区|アウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅

新築注文住宅で予算オーバーを防ぐためには、削れるところと残すところを明確にしながら、ご家族のこだわりや優先順位をもとに、プランニングを進めていくことが大切です。

また建築初期費用だけでなく、長期的なコストバランスや住宅性能、暮らしの快適性を見極めながら、資金計画を立てることが理想のマイホーム実現につながります。

三都の森では、家族構成やライフスタイルに合った適正予算の設定や補助金・優遇措置の申請などもサポートしています。

ぜひ、予算内で満足な家づくりを一緒に叶えていきましょう。

 

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