木造住宅で音漏れはどのくらい起こる?新築戸建ての防音性と対策ポイントを解説
自然のぬくもりや香りが魅力の木造住宅。
注文住宅のマイホームで木造を選ぶ方は多いですが「他の工法に比べて防音性が劣るのでは?」という声も聞かれます。
今回は、木造住宅の防音性と音漏れの原因を探り、新築に必要な対策方法やポイントを紹介していきます。
木造住宅の音漏れによって起こりうるデメリットと、対策によって得られるメリットが分かる記事となっていますので、ぜひ快適な家づくりの参考にしてみてください。
このコラムのポイント |
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目次
木造住宅の防音性はどのくらい?
木造住宅は、自然素材のあたたかみや手触り、香りなど、ご家族の心や健康にとって魅力の多い住まいで、幅広い世帯から選ばれている工法です。
しかし、アパートやマンションのような鉄骨造・鉄筋コンクリート造に比べて、防音性が劣るという心配をされる方もいらっしゃいます。
そこでまずは、木造住宅の防音性と音漏れによって起こりうる問題を見てみましょう。
木造住宅の防音性と音の問題
木造住宅は、鉄やコンクリートと比べて軽量で通気性のいい素材であるため、音を伝えやすい性質を持っています。
木造住宅の魅力
- 天然素材のあたたかみ、手触り、香りに癒される
- 軽くて加工しやすい素材なため、建築コストが抑えられる
- 調湿効果や通気性に優れている
- 木目の風合いや経年変化が楽しめる
そのため、隣家との距離が近い住宅密集地や家庭内で、騒音トラブルが発生する可能性が心配されるケースもあります。
とは言え、日本国内の戸建ては約9割が木造住宅で、近年では多くのハウスメーカーや工務店が、高気密・高断熱な住まいを提供していることも、防音性・遮音性に優れた住まいの普及につながっています。
木造住宅で起こる音漏れの種類は2つ
木造住宅を建てる際は、音の伝わり方によって変わる音漏れのタイプを知ることも大切です。
ここでは、空気中で伝わる「空気伝播音」と床や壁などへの衝撃で伝わる「固体伝播音」の2種類を紹介します。
「空気伝播音」
ご家族の話し声やテレビの音、音楽などが空気の振動により伝わる音です。
音源から距離が離れるほど影響が小さくなるため、防音性・遮音性の高い窓や壁を採用することで、音漏れを防ぎやすくなります。
「固体伝播音」
足音やドアの開閉、物の落下などによる床や壁への衝撃によって発生する音です。
振動が階段や床、壁を通して構造体に伝わるため、音の伝播を抑える工夫が求められます。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造との防音性の違い
鉄骨造の建物は、鋼材の厚さが6㎜未満の軽量鉄骨と6㎜以上の重量鉄骨に分かれ、軽量鉄骨の場合は木造住宅とほぼ変わらない防音性です。
重量鉄骨の場合は、木造よりも厚い壁の分防音性も高くなります。
また、マンションや大型商業施設などで採用される鉄筋コンクリート造の建物は、鉄の骨組みに柱・梁・壁・床となるコンクリートを流し込んで構成するため、高い気密性と防音性を確保します。
ただし、日本人に馴染みのある木造住宅には、鉄骨造や鉄筋コンクリート造にはない自然素材ならではの性能や特長があり、建築費用も抑えられるため、適切な防音対策で対応しやすい点も押さえておきましょう。
>関連コラム:新築でやっておけばよかったこと12選|後悔しない間取り・設備・外構・性能選びのポイント
音漏れが発生しやすい場所と対策ポイント
次に、音漏れがどこから発生しやすいかを押さえておきましょう。
音漏れの原因となり得る場所を事前に把握しておくことが、適切な対策の検討につながります。
音漏れが起こりやすい場所とは
木造住宅で音漏れや音の伝播が起こりやすい場所として、窓やドア、壁、床、天井などが挙げられます。
例えば、窓やドアには隙間ができやすく、開閉による衝撃音も加わることから、「空気伝播音」と「固体伝播音」両方の対策が必要です。
特に、シングルガラスや薄いドアの場合は遮音性が低く、外部からの騒音が室内に入りやすくなるのも問題です。
壁や床、天井などの構造体に音が伝わる部分においては、外部への影響はもちろん、家庭内でのストレスやトラブルにもつながりやすいため、建材の厚みや防音資材選びによる対策が求められます。
構造の不具合や隙間によって生じるリスク
依頼するハウスメーカーや工務店の施工技術・品質によって、構造に不具合や隙間が生じ、防音性の低下につながる可能性もあります。
木造住宅での音漏れを抑えるためには、注文住宅の設計施工実績が豊富な信頼できる会社選びも重要なポイントです。
三都の森では、ご家族の暮らしや理想に寄り添う、高品質・高性能な家づくりをご提案しています。
ぜひ、住まいの防音性や音漏れ対策についてもお気軽にご相談ください。
住宅密集地や交通量が多いエリアの騒音問題
住宅密集地や交通量が多いエリアでは、外部からの騒音がご家族の暮らしに影響を与えるケースもあります。
屋根や外壁、窓に適切な防音対策が施された住まいでは、外部からの音の伝番も抑えられるため、ストレスや騒音トラブルに巻き込まれる心配もありません。
立地環境に応じた防音対策で、ご家族の安全で快適な暮らしを守りましょう。
>関連コラム:こだわりの木の家は工務店にお任せ|木造注文住宅で予算も居心地も妥協なし
新築木造住宅におすすめの音漏れ対策
>施工事例:京都市左京区|アウトドアリビングのある省エネ快適分譲住宅
木造住宅で起こりうる音漏れを最小限に抑えるためには、新築の設計段階から防音対策をふまえたプランの検討が大切です。
新築だからこそできる、防音性を高めるための方法もチェックしておきましょう。
防音性を高める住宅性能のポイント
木造住宅で音漏れを防ぐためには、遮音性や吸音性の高い断熱材の採用や、気密性の高い構造づくりが大切です。
外壁や内壁、屋根、天井、床に導入する断熱材は、種類によって効果・性能が異なるため、専門家のアドバイスを参考にしながら、立地環境や間取りに合った素材を選ぶようにしましょう。
また、出入り口のドアの厚みや窓の防音性・断熱性は、「空気伝播音」を抑えるだけでなく、空調管理にも影響が出る部分なので、初期費用とランニングコストのバランスをみて検討しましょう。
>関連コラム:「断熱等性能等級」の基準と調べ方、最高等級は?断熱等級が高い家の特徴もチェック
間取り設計で音漏れを防ぐコツ
生活音によるストレスや家庭内トラブルを防ぐためには、音の発生源となり得るLDK中心の間取りと、寝室や個室などの部屋を分ける工夫も必要です。
お互いのプライバシーや居心地を守るために、部屋同士の距離やレイアウトをじっくり検討し、防音対策につなげられるのは、新築だからこそのメリットです。
近年では、平屋やオープンな間取りが人気ですが、音漏れ・伝播を抑えるためには、パブリックスペースとプライベートスペースの階層を分ける方法や、廊下の配置、ドアの設置が有効な場合もあります。
用途に応じた防音措置の工夫
ご家族のライフスタイルや趣味、職業によっては、個別に用途に合わせた防音措置が求められる場合もあります。
例えば、楽器の演奏やテレワーク、ホームシアターに適した環境を整えるためには、吸音パネルや防音フローリングを施した防音ルームの検討で、外部への音漏れを防ぐ方法もおすすめです。
新築入居後に可能な防音アイデア
>「低燃費・快適住宅・ローメンテ」の自然素材注文住宅 モデルハウス Bayern-Xグレード(京都市)
最後に、新築完成後も可能な防音対策についても紹介します。
防音グッズの活用
入居後の手軽な防音対策として、気になる場所への防音グッズの活用もおすすめです。
例えば、屋内からの音漏れや外部の騒音を遮断する防音カーテンは、住宅密集地や交通量が多いエリアでよく選ばれています。
また、前に紹介した吸音パネルや防音フローリング、防音シートは、音の反響を抑えるのに効果的です。
特に、防音アイテムは床や壁に取り付けることで簡単に「固体伝播音」が軽減されるため、ご家庭での手軽な方法として人気です。
追加工事による対応
万が一、入居後に音漏れが気になる場合は、追加工事による防音材の後付けや交換が必要になるケースもあります。
ご家庭での防音アイテム設置より本格的な施工が実現する一方、コストもかかるため、新築設計の際は、追加費用がかからないよう、専門家のサポートを受けながら慎重にプランを検討することが大切です。
木造住宅の防音対策で実現する暮らし
防音対策を施した木造住宅では、家族間でのストレスや近隣とのトラブルが防げるだけでなく、資産価値の向上につながる断熱性・省エネ性が高い住宅ならではのメリットも得られます。
長く快適に暮らせる家は、ご家族の安心・安全確保にも貢献するため、木造住宅で理想の住まいをご検討の場合は、ぜひ防音対策もふまえた設計施工プランで、高品質・高性能な家づくりを目指しましょう。
なお、省エネ性に優れた家は、条件によって補助金や税制優遇制度を受けられる可能性があるため、事前に依頼する住宅会社に相談しておくことをおすすめします。
>関連コラム:最新の新築住宅補助金と税制優遇制度|2025年の変更点と申請ポイントを解説
まとめ│木造住宅の防音対策で長く快適に暮らせる新築づくり
木造住宅は、自然素材の特性やデザイン、価格に優れる一方、他の工法の建物に比べて防音性が心配されるケースもあります。
木造住宅の音漏れを抑え、外部からの騒音も気にならない快適な暮らしを実現させるためには、建築段階での対策が大切です。
ぜひ、信頼できる住宅会社からの適切なアドバイスも参考にしながら、暮らしの快適さはもちろん、住まいの資産価値も高められる、理想のマイホームを手に入れましょう。
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